「じんべえ」の味は、織田地区を代表する地域のブランド。福井県越前町の人気の手づくり惣菜店が後継者を募集!
こちらの案件は、後継者募集中です。
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福井県嶺北(れいほく)地方の中心に位置する越前町。越前海岸から中山山地に広がる同町の中でも山間部にある織田地区は、織田信長につながる織田一族発祥の地と言われる地域です。地区の中心には信長が氏神として崇めた越前二の宮、剱神社があり、多くの参拝者が集まります。
そんな越前町織田地区を代表するスポットとして知名度を誇るのが惣菜販売店の「じんべえ」です。店には、常時40〜50種類の手づくりの料理がずらりと並び、昼食時の食べ放題ランチバイキングには県内だけでなく、週末には県外からの来客も多く訪れます。
今回は、地域の人気店である惣菜店「じんべえ」を引き継ぐ後継者を募集します。
昔ながらの味が多くのファンをつかむ
じんべえの創業は2004年。東京で会社勤務や飲食店経営をしていた店長の林多恵子さんが郷里に戻り、実家の古民家を改装してオープンしました。店で提供したのは、地域で作られていた伝統的なお惣菜。長年にわたって家庭で食べられていたような昔ながらの変わらない味が多くのファンを獲得しました。「昆布巻き」や「たくあんの煮たの」など定番のヒット商品も生まれています。
あくまで「本業は惣菜の販売」で、ランチバイキングは惣菜の味を知ってもらうためのもの。
しかし、平日には女性客や外回りの会社員、週末には家族連れや県外からの行楽客まで幅広い層を引きつけ、平日でも行列が絶えない人気ぶりです。売上はバブル前の最盛期には年間4000万円に達しています。
林さん「店を始めたのは地域が発展してほしいという気持ちから。でも都会みたいな細工をするよりも、自分が都会に住んでいた経験から、田舎そのままの良さをアピールできるような店にしていく方が魅力的に感じてもらえると確信していました」
主婦のプロが土地の美味しさを引き出す
従業員は林さんのほか、地域のシニア層を中心とした女性6人。全員が調理師資格を取得しています。店の規模の割には人数が多く感じますが、一品一品手作りで調理するとなると、これだけの人手が必要とのこと。午前10時の開店を前に、店内の陳列スペースには、次々とできあがった料理が並べられます。
煮豆や野菜の煮物、和え物などの伝統的な和惣菜に、唐揚げやコロッケなどの揚げ物、スパゲッティやポテトサラダのような洋風のものまでバリエーションは幅広く。地域の行事の際の弁当に加え、お正月にはおせち料理も販売しています。また、福井県民生活協同組合には、昆布巻きやとみつ金時大学芋を納入しています。特に昆布巻きは、会員さんの間で抽選になるほど人気です。
近くには約300坪の自家農園があり、そこで栽培された新鮮な野菜も惣菜の材料となっています。米飯のコシヒカリも、林さんの水田で収穫されたものです。
林さん「コックや板前が作るプロの味とは違い、私たちは主婦のプロとして家々の味を持ち寄って、ここにしかない味の料理を作り出しています。地元の食材をうかった織田地区の土地の美味しさをぜひ食べてもらいたいですね」
地域資源を活用したコミュニティビジネスモデルとしても注目
林さんの「郷里の織田地区を元気にしたい」という思いから生まれた惣菜店は、地域資源を活用したコミュニティビジネス・地域のコミュニケーションの場の創出・シニア雇用の創出・地産地消の推進など、多様な視点から過疎地でのシニア女性創業成功事例として注目を集めています。店は個人事業主として創業し、現在は株式会社化しています。
ホームページの開設やインターネット販売にも早くから取り組んでおり、SNSも積極的に活用するなど、ITの導入にも意欲的に取り組んでいます。
しかし、林さんも高齢となり、健康面の不安もあって、この度事業承継を決心しました。
林さん「最初は自分に何かあれば店も会社も解散しようと思っていましたが、地域のために店は残さなければならないと考えました。昔ながらのものを評価する人はたくさんいます。この店が残ることで地域がさらに発展してほしいです」
伝統的古民家の中に最新の厨房設備
店舗は林さん個人の所有で、承継後は賃貸での事業継続となります。建物は「ふくいの伝統的民家」の認定を受けた築100年以上の町屋型の古民家で、裏には調理設備を整えた蔵もあります。野菜などを自家栽培する場合には、水田や畑を借りることもできます。
調理場では、スチームコンベクションオーブンやブラストチラー(料理の冷却時に使用)を導入するなど、新しく高機能な厨房機器を積極的に導入しています。真空パック機や冷凍庫・冷蔵庫などの厨房機器も充実。レシピや運営ノウハウの引き継ぎも行います。
従業員はご高齢の方も多いため「残る方は残るかも」とのこと。「じんべえ」の屋号はそのままで引き継ぐことを希望しています。
店とともに地域を守り育ててほしい
現状ではスタッフ数などの関係で、製造できる惣菜の量が限られており、スーパーなどからの需要に応えきれていない状況ですが、「事業に一生懸命取り組む人だったら、いくらでも製造量を増やし販路を広げることができます」と大きな伸びしろがあります。
林さん「田舎が好きで、地域を守ってくれるような人に店を受け継いでもらいたいです。この場所は剱神社の門前町。地域のシンボルである神社の歴史を守っていくためにも、私が育ててきた事業をより大きく育ててほしいと願っています」
昔ながらの味を大切にしながら、新しいビジネスモデルとしても注目度の高い惣菜店「じんべえ」。
林さんの想いを引き継ぎながら後継者となる方を募集しています。
事業者情報
商号 | じんべえ |
所在地 | 福井県丹生郡越前町織田98-24 |
代表者 | 林 多恵子(はやし たえこ) |
業種 | 惣菜の製造・販売 |
選考フロー | ヒアリングシートの回答→福井県事業承継・引継ぎ支援センターへおつなぎします |
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