成約案件インタビュー

【成約事例インタビュー】出会って1ヶ月のスピード承継!京都から岡山に移住し、人気のタピオカ店を承継

2021年7月、岡山県津山市の「生タピオカ専門店LoL(ロル)津山店」がrelayを通して後継者の募集をスタートしました。当時東京のタピオカブームに目をつけ、地方での展開に可能性感じた合同会社LoL代表・黒田健太(くろだけんた)さんが開業したお店です。

今回このお店を引き継ぐことになったのは、京都府出身で飲食店に勤められていた田中真人(たなかまさと)さん。岡山県への移住を検討していた時に、FacebookでLoL津山店の後継者募集を見つけて応募したところ、面談から1ヶ月でスピーディーに事業承継が成立します。テンポ良く事業のバトンを繋いだお二人にお話を伺いました。

譲渡者:「合同会社LoL」代表 黒田健太様
承継者:田中真人様
聞き手:relay編集部

脱毛の事業に集中するため、タピオカ事業の譲渡を検討していた

ーー聞き手)relay編集部(以下、略)黒田さんはいつ頃からタピオカ事業の譲渡を検討されていたのでしょうか?

(譲渡者)「合同会社LoL」代表 黒田健太様(以下、敬称略):きっかけはコロナ禍でした。もともとタピオカ事業は多店舗展開して他の方に譲渡する予定で、2019年の12月に津山店、5ヶ月後に岡山店をオープンしたのですが、コロナ禍の影響で店舗を増やすのがむずかしくなってしまったんです。そこで予定よりも早くタピオカ事業を譲渡して、2021年にはじめた脱毛事業に集中する経営判断をしました。

「合同会社LoL」代表 黒田健太様

ーー今回、relayで後継者募集をされた経緯を教えて下さい

黒田:レプタイルさん*に譲渡について相談したところ「relayに載せてみない?」って言われて、無料だしとりあえず掲載してみようと思って。「応募が本当に来るのかな?」と少し不安でしたが、蓋を開けてみると短期間で4件位ご応募をいただいて、出してみてすごいよかったなって感じです。良い意味ですごくびっくりしました。

*レプタイル株式会社:岡山県津山市でマーケティング支援を中心に地方企業の支援に取り組む。2021年4月よりrelayのパートナープログラムに参加。

ーー周囲の方からの反響や応募などはありましたか?

黒田:「募集出してるんだね、応援してるよ」という声は周りからたくさんいただきましたが、実際に繋がりのある方からの応募や、自分に直接連絡があってというのはなかったですね。お店の経営についても特に影響はなかったと思います。

Facebookで偶然目に止まった後継者募集

ーー田中さんはもともと、飲食系のお仕事をされていたんですか?

(承継者)田中真人様(以下、敬称略):はい。もともと愛知でフレンチやイタリアンの現場を転々とした後、とある教育関係の会社の飲食事業部で働くことになり、カフェや居酒屋など様々な業態でエリアマネージャーや事業部長としての経験を積ませてもらっていました。

ーーその後、京都の居酒屋で勤務されている時、たまたまFacebook広告で今回の募集を見つけられた?

田中:Facebookの広告を一目見た時に「面白いな」と。飲食店がこういう形で後継者を募集しているのって珍しいんですよね。でもはじめはそんなに引き継ぎたいという強い気持ちはなかったんです。

ーーそうなんですね!引き継ぎを決められた決め手はなんだったのでしょうか?

田中:場所と業態ですね。当時妻の実家である岡山への移住を検討していて、飲食店を中心に転職先を探していたんですけど、特に給料の面で理想の条件に合う募集がなくて。「このままじゃ転職活動うまくいかないかも」と思っていたタイミングに募集を見つけました。最終的には妻が背中を押してくれたのが一番の決め手ですね。

ーー理想のお店がないなら自分で作ってしまえと。

田中:そうですね。ゆくゆくは独立できたらと思っていたのですが、ここまで早くできるとは思っていませんでした。

出会って1ヶ月でスピード承継が成立

ーー募集を始められたのが7月で、合意に至ったのが8月というのはかなりスピーディーですよね

黒田:そうですね。譲渡する上でスピードは重視していたので、はやめに引き継ぎができてよかったです。

ーー実際にお店を引き継いだのはいつ頃だったんですか?

黒田:店舗を引き継いだのは、9月頃ですね。

田中:3日間くらいでした。

ーー3日というのもすごく速く感じます!引き継ぐ中で何か大変なことはありましたか?

黒田:お店の運営について必要な資料や数字を、データにして引き継ぐ作業は少し大変でした。

ーースタッフの方の引き継ぎなどもあるのでしょうか?

黒田:継続して働きたいという1人を除いて、後はご自身でどんどん進めていかれると聞いています。

田中:そうですね。スタッフではないのですが、取引先を繋げていただいたのはありがたかったです。もともと岡山には土地勘も繋がりもないなかで、地元の業者さんと接点を作ることができました。

屋号とシンボルの赤い看板はそのままに、メニューの幅を拡大

ーー見知らぬ土地にも関わらず、取引先を引き継げるのは嬉しいですね。オープンはいつ頃なんでしょうか?

田中:11月の半ばにオープンする予定です。

ーー田中さんが引き継いで、これまでと変更することはありますか?

田中:タピオカの他にも、フルーツサンドとコーヒーを加えて、メニューの幅を広げたいと思っています。フルーツサンドは完全に流行りものではあるんですけど、仕込みや管理の点で手を出しにくいジャンルなんです。通常は駅前や駅ナカ、都心部への出店が多い中で、津山でやってみることに可能性を感じています。お店の目の前には高校が2つあるので、需要はあると見込んでいます。

コーヒーは近くの市役所や会社で働かれる会社員の方をターゲットに想定しています。タピオカってどうしても仕事中に飲むって感じじゃないので、コーヒーや紅茶を提供して、顧客層を広げたいと思っています。

ーーメニューの幅を拡大しようと思ったきっかけはなんだったのでしょうか?

田中:実際に現地に来てタピオカ1本だと、このままでは厳しくなるんじゃないかと思ったからです。今までたくさんの飲食店の運営に携わってきた経験をふまえても、オープン当初の営業情報は「タピオカだけでこんなに売れるのか」って思うほどすごく好調だったんですけど、やっぱり時期もあるので新しいジャンルにも手を広げていきたいと思っています。

ーー逆に、黒田さんの頃から変えずに、そのまま引き継ぐものはありますか?

田中:屋号と外装はそのままにしたいと思っています。黒田さんが1年間営業されてきた、お店の屋号やブランドは街の人にすごく認知されていると感じているので、外側は変えずに内容だけ変えながらっていう感じですね。

ーーありがとうございます。ブランドを引き継げるのも、事業承継の魅力の1つですよね。お話を聞かせていただき、ありがとうございました!

新しい事業にチャレンジするために、譲渡を検討していた黒田さんと、岡山への移住を検討する際に仕事がネックになっていた田中さんの出会いによって生まれた、事業承継。今回の引き継ぎで、事業承継によって地域の資産が引き継がれるだけでなく、個人の理想の生き方を達成するためのきっかけにもなり得ると感じました。黒田さんは新しい事業で、田中さんはLoL津山店という別々の舞台での2人のご活躍が今後とも楽しみです。

(relay編集部)

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