事業の紹介
代表:押川さん
宮崎県宮崎市。周囲にはきゅうり農家が点在し、施設園芸が盛んなこの地域で、押川さん夫妻は約15年間にわたりきゅうりの促成栽培を行ってきました。
印刷会社の工場勤務として20年働いた押川さんは、2011年頃に脱サラを決意。「自分で何かをやってみたい」という思いから、農業法人でアルバイトとして働き始め、その流れで現在の農地と出会いました。農業の世界に飛び込んだ当初は、知識も経験も十分とは言えませんでしたが、近隣の農家や種苗会社、普及センターの助言を受けながら、少しずつ栽培技術を身につけていきました。
現在の栽培面積は約17アール。6棟が連なったハウスで、9月半ばに定植し、約1か月後から収穫が始まります。収穫は翌年5月頃まで続き、植え替えをせずに同じ株を管理しながら育てるスタイルです。
日々の作業は、灌水、薬剤散布、つるの管理、支柱立てなど、細かな積み重ねの連続。
基本は夫婦二人で運営し、繁忙期にはアルバイトや研修生を受け入れてきました。「二人だけだと休みはほとんど取れない。2.5人いれば少し余裕が出る」というのが、長年続けてきた中での実感です。

体験募集の背景
今回、押川さんが「おためし体験」を募集することにした背景には、長年続けてきた農業に一区切りをつけ、次の担い手に現場を託したいという思いがあります。
2024年には竜巻の被害を受け、ハウスが倒壊。さらにきゅうりの病気が重なり、収量は大きく落ち込みました。加えて、家族の介護など生活面での負担も重なり、「もう一度立て直す」という選択肢を現実的に考えられなくなったといいます。
一方で、設備や環境そのものには、まだ十分な価値があります。令和7年の8月に新設したハウスには風雨への耐久性に配慮した比較的新しい工法の「TPハウス」が採用されており、強度面にも安心感があります。また、加温用ボイラーやほとんどの各種備品もその時に新調しています
だからこそ、いきなり譲渡を決めるのではなく、「まずは現場を体験し、本当に自分に合うかどうかを確かめてほしい」という思いから、体験という形を選びました。
農業は、やってみなければ分からないことが多い仕事です。体力面、生活リズム、作物との相性。そうした現実を知ったうえで、引き継ぐかどうかを判断してもらいたいと考えています。

体験内容
- ハウス内の管理作業
- 収穫作業(タイミングによっては不可)
- 薬剤散布などの基本的な圃場管理
- 季節に応じた作業スケジュールの理解

体験で得られること
- きゅうりの促成栽培の一連の流れを、実地で理解できる
- 病気が出やすい作物だからこそ求められる「観察力」や「こまめな管理」を学べる
- 市場出荷と直売所出荷、それぞれの考え方を知ることができる
- 農業を仕事として続ける際の、生活リズムや体力面を具体的にイメージできる
- この地域で農業を続けていけそうか、自分自身で判断できる

オーナーからのメッセージ
押川さん「きゅうりは病気が出やすい作物です。だから、マメな人や几帳面な人の方が向いていると思います。でも一番大事なのは、“農業がやりたい”という気持ちですね。
最初からうまくいくことはないと思います。品種を変えたり、肥料を変えたり、いろいろ試して、やっと流れが分かってくるのに数年はかかりました。今でも天候次第で結果は変わります。
ここには設備もありますし、相談できる人もいます。あとは、自分がここでやっていけるかどうか。それを確かめる時間として、体験を使ってもらえたら嬉しいです」

事業の概要
| 事業者名 | オシカワ農園 |
| 所在地 | 宮崎県宮崎市 |
| 事業内容 | きゅうりの栽培 |
| 体験可能時期・期間 | 2026年2月28日まで |
| 宿泊・交通費などの支給有無 | 無 |
こんな人におすすめ
①農業に興味があり、実際のきゅうり栽培の現場を体験してみたい方
②促成栽培の一日の流れや、収穫・管理作業をリアルに知りたい方
③事業承継を検討する前に、「自分にできそうか」を現場で確かめたい方
本事業は、後継者候補や右腕人材が、承継前に経営や現場を理解するためのプログラムです。就業契約やアルバイトではなく「お試しのマッチング機会」として位置づけています。一部の業務に触れていただく場合もありますが、あくまで 「見学+体験」 であり、労務提供を目的とするものではありません。