石臼で挽くこだわりのそば。県内外から多くの人が訪れる人気店「松むら」の承継者を募集!
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ミュージアムやホテル、体験型の書店などのさまざまな施設が軒を連ね、注目が高まる埼玉県所沢市。スタイリッシュな駅舎が話題の東所沢駅から徒歩5分の場所に、「そば処 松むら」はあります。
閑静な住宅街にひっそりと佇む同店ですが、ランチタイムには連日満席になるほどの人気店。人気の秘訣は、石臼で自家製粉したこだわりのそばにあります。そのほかにも、季節の食材を使った日本料理や、食事に合うお酒でファンを増やしてきました。
店主の松村賢良さんは、妻の麻子さんと夫婦二人三脚で店を切り盛りしてきましたが、体力に限界を感じ10月31日、惜しまれながらも約12年の歴史に幕を閉じました。
当初は廃業を考えていたそうですが、商工会議所からの「こんなに口コミが良い店を無くすのはもったいない」という言葉で事業承継を決意。「そば屋」として、建物及び設備を引き継ぐひとを募集します。
12年の修行を経て、お店をオープン
松村さんの実家はそば屋で、幼いころからそばが大好きだったといいます。17歳のときからずっと店を手伝っており、調理の専門学校を卒業してからは、父親が経営するそば屋と割烹料理屋で、12年間修行して実力を磨きました。
松村さん「若いころから店を手伝っていたので、そば屋を営むのは必然だったと思います。割烹料理屋で修行して日本料理の腕も磨いてきたので、そば以外にも、旬の食材を使った料理を楽しんでもらえる店を出したいと考えていました」
ある日、知人から現在の物件を紹介してもらった松村さん。居抜き物件だったのですぐ事業を始められること、2階の居住空間に加え駐車スペースもあることなど、使い勝手の良さに魅力を感じ「独立しよう」と決意しました。
お客様への気遣いが光る店内
1階が店舗となっている同店。食事スペースは20席で、テーブル席のほかカウンター席もあり、お一人のお客様も気兼ねなく食事を楽しめます。暖かみのある内装は、旅行先でインスピレーションを受け改装したのだと話します。
松村さん「家族で泊まった伊香保の宿がすごく素敵で、『こんな内装にしたい!』と思ったんです。テーマは『和モダン』で、朱色を基調とした店内に一新しました。あと、うちのこだわりでもある石臼は、客席から見える場所に置いています」
長年使い続けてきた石臼は、貴重な素材でもう手に入らないのだとか。お店のシンボルとして、お客様の目を引く場所に設置しました。
お酒を置く飾り棚はアクセントとして取り入れましたが、トイレの目隠しも兼ねているのだそう。お客様への気遣いが細部まで散りばめられた造りです。
2階は2DKで、1室は麺を打つ部屋として使用されていました。もう1室は8畳あり、居住スペースや休憩室として使用できます。バスとトイレもあるため、以前は松村さんもご家族で住んでいたのだそうです。そのほか、3台分の駐車スペースが備わっているため、遠方からのお客様も多く訪れます。
こだわりの料理で、食事を楽しんでもらいたい
「そば処 松むら」のコンセプトは「ゆったりと食事を楽しんでもらう」こと。
味にとことんこだわりたかったので、そば粉を購入するのではなく自家製粉を選びました。
松村さん「このエリアは高級住宅街があり、所沢のビバリーヒルズと呼ばれていて(笑)。立ち食いそばのように回転率を上げるというよりは、少しお金を払ってでもゆっくりと美味しい食事を楽しみたい、という方が多かったんです。そんなお客様の気持ちに応えたいと思いました」
自家製粉は手間も労力もかかるため、価格は決して安くなかったと言います。オープン当初はお客さんが来なくて困り果てていたのだとか。
松村さん「宣伝広告費にもお金を使えず、自作のチラシをポスティングする日々でした。でも、徐々に口コミが広がり始め、休む間もないほどお客さんが訪れるようになったんです」
夫婦二人三脚で続けられた秘訣
オープンから12年以上経っても、県内外からの客足が衰えることはありませんでした。広告も打たず、第一線を走り続けられた秘訣はどこにあったのでしょうか?
松村さん「料理を美味しくつくることは、もちろん大切です。でも常連になってもらうためには、『料理の質』だけではなく『気の利いた接客』がないと成り立ちません。接客を1人で担っていた妻がいたからこそ、お客様の期待に答え続けることができたと思っています」
そのほか、定番メニュー以外にも季節に応じたメニューを展開したり、北海道、茨城、福島など、全国各地のそばの実を使い分けたり。お客様に食事を楽しんでもらいたい、という一心から創意工夫を凝らしてきました。
「そば処 松むら」が広く愛される理由は、松村さんご夫妻の、食材や料理、接客へのこだわりにあったのです。
設備のほか、レシピや仕入れ先も引き継ぎ可能
料理だけではなくお酒にもこだわり、そばに合う全国の日本酒を取り扱っていたという松村さん。希望する方には、松村さんが築き上げてきた仕入れ先のほか、レシピや奥様がセレクトした食器類を全て引き継ぐことが可能です。
ただ、クローズドキッチンという店内の構造上、1人で店を切り盛りするのが難しいのだそうです。オープンキッチンへの改装を希望する方も多いそうですが、建物の構造上リフォームができません。そのため、従業員を雇える方やお二人で経営される方が望ましいとのことです。
最後に、お店を引き継ぐ方へのメッセージを伺いました。
松村さん「希望であれば屋号もお譲りします。暖簾や看板もそのまま使うことができるので、すぐにでもそば屋を始められる環境が整っています。もちろん、独自のメニューを出したり改装したり、自由に店を変えてもらっても構いません。常連さんもついてくれています。私たちは他県へ移住することもあり、お店の経営には口出ししませんので、引き継いでくれる方の意思を尊重したいと考えています」
料理の味はもちろん、こだわりの食材や気の利いた接客で長年愛されてきた「そば処 松むら」。
すぐにでもお店を始められる状態で引き継ぐことができ、レシピや仕入れ先まで紹介してもらえる今回の募集は、「自分の店を持ちたい」と考えている人にとって、またとない機会かもしれません。
ポップカルチャーの発信拠点として盛り上がりを見せる東所沢で、そば屋を引き継いでみませんか?
事業者情報
商号 | 手打ちそば 松むら |
所在地 | 〒359-0021 埼玉県所沢市東所沢2丁目8-16 |
代表者 | 松村賢良 |
創業 | 2009年3月20日 |
業種 | 飲食業(そば) |
従業員 | 2名 |
営業時間 | 11:30〜13:30 17:30〜21:00 |
定休日 | 月・木 |
応募条件 | そばが打てる、料理ができる、自家製粉を希望している |
注意・禁止事項
事業者さまに直接ご連絡をおこないご迷惑をかける事案が多発しております。
利用規約にて直接のご連絡はご遠慮頂いております。
Q&A
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