横浜市・たまプラーザで45年目を迎える模型店「ホビープラザ」の後継者を募集！

航空機、アメ車などを中心とした約1万点のプラモデル

東急田園都市線たまプラーザ駅から徒歩5分、神奈川県横浜市美しが丘にある「ホビープラザ」は1979年9月に岡崎民三（おかざき たみぞう）さんが創業し、今年45年目を迎えた模型店です。

模型販売は店頭以外にネット販売も行い、その他依頼による模型製作や模型完成品販売、不要模型買取りなども行っています。

創業当初にお客さんと飛行機模型を嗜むクラブを立ち上げたこともあり、約15坪の店内には、国内外の航空機の模型が多くを占めています。また、飛行機に加えお客さんからの声により輸入して販売するようになった アメ車などのプラモデルが所狭しと陳列されています。その数なんと約1万点！

他のジャンルも様々取り揃えており、その趣味性と専門性の高さから、市外はおろか県外から多くのマニアが訪れるお店です。

経営者の紹介

経営者の岡崎民三さんは、上京後家具販売のサラリーマンをしていましたが、29歳の時に独立して現在の模型店を始めます。

岡崎さん「サラリーマンの仕事が忙しく、『親孝行する時間などを作るためにももう少し楽な仕事に変えられないか』とカミさんから言われていました。そこで、よく歩く通りにあった模型店が楽しそうでいいなと思っていたのと、カミさんの兄弟も鉄道模型が好きということもあり、これは良いんじゃないか？ってことで始めたのです」

ところがいざ模型店をオープンしてみると、ガンダムブームやミニ四駆ブーム、ラジコンブーム、Nゲージブームなど、立て続けにホビー業界のブームが訪れ、一見楽な仕事かと思っていた模型店は大忙しだったそうです。

岡崎さん「カミさんの親からも何でこんなに忙しくしてるの？って逆に言われちゃって。とにかく業界ではいろんなブームが続きました。バブル前のバブルって感じでしたね」

創業当時のたまプラーザは、駅と商業施設は既にあったものの、開発途上段階で畑や田んぼが多かったのだとか。

岡崎さん「田園都市沿線の土地開発が進んでいた頃で、農家さんもすごく羽振がよくてね。 とにかく並べておけば売れるという感じで、プラモデルを一気に200～300箱買っていく人もいました」

模型製作については店舗裏に塗装ブースも設けられ、約2週間かけて製作します。その出来映えはまさに工芸品と言っていいほどの精巧さです。

岡崎さん「でもプラモデルって単体だと世間的には『工業製品を組み立てるだけ』とされて、あまり美術的評価は高くないのです。美術的に評価されるのは模型に人や街の風景を入れるジオラマなんですよ」

そうは言ってもプラモデルは作る人によって出来映えが異なってくるのが難しいところであり面白いところ。岡崎さんの「作品」を求める人は後を絶たず、現在でも新規依頼は半年待ちだそうです。

後継者を募集する理由と後継者への想い

模型店として45年間忙しく販売や製作に努めてきた岡崎さんも73歳。年齢的にも「ホビープラザ」の将来について考えるようになりました。

岡崎さん「模型販売を通じてのお客さんとの交流や、模型を作ることは楽しいんだけど、年齢を考えるとそろそろ誰かに引き継ぐことを考えなきゃいけないかなって。長年の疲れもあるし。息子二人も私と同じく好きなことを見つけて没頭しているから、オープンに後継者を募集することになりました」

引き継ぎの条件と要件

今回の事業承継は、店舗（賃貸、保証金も含む）と商品在庫、必要に応じて模型の知識や模型製作技術のレクチャーも含めて引き継ぎたいとお考えです。

商品在庫だけでも3000万円ほどあるとのことですが、資金に余裕のない人に関しては融資の相談などにも応じて下さるとのことです。

後継者に求めるものは、模型に関してそれなりの知識や製作技術があれば良いですが、未経験者であっても、岡崎さんがアドバイザーとなって一定期間教えることも可能です。

岡崎さん「模型製作が出来れば売上もしっかり取れるし、知識も自然と身についてきます。初めから上手く作ることなんてできないけど、上手く作れるように導いてあげることができるというのが、45年やってきた私にしかできない強みだと思います。模型が好きで、作る楽しみを感じてくれる人に引き継いでもらえたらなと思います。」

あとを継ぐメリットと課題点

「ホビープラザ」を引き継ぐメリットは、量販店にはない専門性の高さだと言います。

岡崎さん「個人経営の模型店は高齢化や後継者不在などで減少していますが、その分商圏は広がっています。個人の模型店の強みは長年培ってきた専門性と模型の知識。大手の商業施設が従業員を集めてやることはなかなか難しい世界です。趣味性の高い業種なので、専門性が高いお店ほどお客さんはどんなに遠くからでも来てくれます」

ホビー・模型業界は前述の各種ブームを見てきた子供たちが大人になり、自由にお金を使えるようになって回帰した層が中心です。それに加えて若い世代の関心も集めており、需要はさらに広まっています。

岡崎さん「若い世代はアニメ関係のものが伸びてきています。うちはそれほど置いていないけれど、引き継いでアニメものを入れていけば若い客層を広げられると思いますし、考え方次第で可能性は多くあると思います」

課題点としては、プラモデルが意外にも世界情勢の影響を受けやすいところです。

岡崎さん「輸入品のアメ車のプラモデルは円安の影響で売値が10,000円を超えてしまう場合もあります。それに原油高でプラモデルの原材料となるペレットが不足してプラモデル自体も高騰しています。まあ、どんな業種であってもこういうことは少なからず影響はあるでしょうけどね」

課題点はありますが、前述のようにファンは多くさらなる販路拡大も見込める模型店という仕事。45年の歴史を誇る、他にはない模型店を引き継いでみませんか？

横浜市・たまプラーザってこんなところ

横浜市青葉区は東急田園都市線沿線に位置し、横浜市中心部へ行くよりも東京都心へのアクセスの方が良いため、ベッドタウンとして開発されてきました。開発されて50年以上経過し、一戸建てに住む人たちの高齢化が進んでいますが、近年ではマンションが多く建設され、若い世代の入居も増えているそうです。

「ホビープラザ」のあるたまプラーザ駅周辺の美しが丘も、その例に漏れず住宅街と商業施設が充実した街です。

他の模型専門店は近隣にはほとんどなく、近隣の商圏は隣接する都筑区の港北ニュータウンや、川崎市、大和市などと広く、模型専門店は稀少な存在であると言えます。

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