新鮮食材を使った郷土料理が大人気。岐阜県郡上市の老舗「芳花園」の後継者を募集！

昭和27年創業の郷土料理屋

「芳花園（ほうかえん）」は昭和27年から続く岐阜県郡上市八幡町の郷土料理屋。前身の料理店時代から合わせると75年以上営業している老舗店です。

そんな芳花園では、四季折々の料理を提供しており、春は山菜とアマゴ、夏から秋にかけては鮎を、他にも鹿のジビエなどが堪能できます。また、飛騨牛を使った料理や郡上の地鶏である奥美濃古地鶏を使った料理などもあり、全て店主・恩田忠弘さんのイチオシです。

恩田さん「吉田川の鮎は一級品です。釣り人から生きたままの鮎を直接仕入れて店内の水槽に入れ、注文が入ったら捌いています。新鮮だから、刺身や背ごしをご提供できるんです」

郡上八幡の土地柄、お店には近隣住民だけでなく、多くの観光客が訪れるといいます。また、東京の会社や個人のお客様から、お中元として天然鮎の一夜干しの依頼がくることもあるのだとか。

そんな「芳花園」ですが、実はもともと、郡上八幡の郷土料理を出すお店ではありませんでした。一般の人も気軽に入れるお店として、最初はやきそばを売ることから始まったのだそう。そのため今も、やきそばや芳花園ライスというオリジナルメニューを残しています。

経営者の紹介

「芳花園」は、現店主・恩田忠弘さんのお父様が創業したお店です。もともとは、継ぐことを考えていなかったと話す恩田さんですが、24歳のときにお店を引き継ぎました。

恩田さん「都会で全く別の仕事をしていましたが、地元の郡上八幡が好きで戻りたくて、あとを継ぎました。料理をするのが嫌いではなかったのと、何事ものめり込むタイプの性格なので、集中して料理に取り組みましたね」

親から継いでくれと言われたことはありません。全て自分の意志で継ごうと決めました。言われてやる、では長続きがしません。それは全てに言えることだと思います」

長年営業を続ける中で、一番思い出深い出来事は店舗の全面改装をしたことだといいます。

恩田さん「父から引き継いだ10年後に、全面改装しました。自分の考えを100％取り入れてやっていけると思ったときは嬉しかったですね。メニュー開発も楽しくて、その時代に合わせてつけ足したり減らしたりと、お店が流行るためには何をすればいいのか考えながら進めました」

後継者を募集する理由と後継者への想い

今回、後継者募集を決めた理由は、郡上八幡の郷土料理を残したいという想いがあるからです。

恩田さん「とにかくやる気がある人に来てほしいです。やる気があれば、こつこつと学びながら時代に沿ったニーズをキャッチして行動ができ、時代の波に乗ることができると思います。

郡上八幡には観光客が沢山来ますが、郷土料理を出すお店は多くありません。そんな場所でお店を閉めてしまうのは惜しいと思います。芳花園の基本を押さえてくれたら、あとは自由に改装していただいても、メニューを開発していただいても構いません。私がいなくても続けられるように後継者の方には全てを伝えるつもりです」

引き継ぎの条件と要件

今回承継の対象となるのは、店舗と住居、店内設備一式、屋号やレシピなど全てです。店舗の2階裏は住居スペースとなっており、バストイレ付き。移住する場合でも、住居探しの手間が省けます。

店舗には20名が座れる座敷と、4人掛けテーブル席が3席、6人掛けテーブル席が2席があります。

恩田さんは「料理のレシピや秘伝の味付けも後継者が納得するまで味を伝える」と話します。

あとを継ぐメリットと課題点

芳花園を承継する一番のメリットは、家を一軒建てるくらいの値段で、店舗と住居を購入できる点です。

恩田さん「このお店は改装費を含めて1億円ほどのお金をかけています。家族で引っ越してきていただいても十分広い住居スペースがあります。50坪の土地、そしてお店と家を手に入れることができるので、やる気のある人にはうってつけだと思います。譲渡金額は、最終的には後継者の方と相談して決めたいです」

また、地元の方から「郡上八幡で天然ものを食べるなら芳花園」と紹介されることもあるほどかなり広く認知されているといいます。テレビで取り上げられることもあり、放送後は反響が多くなるため忙しさが増すそうです。そして何より、郡上八幡は天然鮎が採れることも大きな強みです。

また恩田さんは、今後の可能性について次のように話します。

恩田さん「郡上は城下町として観光客が多く訪れる場所です。もっとコロナが落ち着いて、多くの方が外に出るようになれば、さらなる売上増加も期待できると思います。あとは、若い方のセンスを取り入れることで、新しい層のお客様の来店も見込めるかもしれませんね。まだまだ可能性はあると思います」

郷土料理という伝統を引き継ぎ、自然豊かな地域で飲食店の経営をしてみませんか？

岐阜県郡上市ってこんなところ

岐阜県郡上市は、「水の町」と呼ばれるほど水源が豊かな街です。町の中央に透き通った吉田川が流れ、国の重要伝統的建造物群保存地区の選定を受けた古い町並みがあります。

日本三大盆踊りの一つ、「郡上おどり」が有名で、毎年7月中旬から9月上旬までの長期間開催されています。2022年にはユネスコ無形文化遺産にも登録され、自然だけでなく文化的にも魅力が詰まった町となっています。

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