愛媛県砥部町で業界ニーズに応え続ける家具製造会社「家具工房」が後継者候補を募集!
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愛媛県の県庁所在地である松山市に隣接し、ベッドタウンとしての機能がある伊予郡砥部町。江戸時代から240年を超える歴史を持つ国の伝統工芸品「砥部焼」の産地として知られ、現在でも約100軒の窯元が町の風情を彩ります。そんな焼き物の町に、戦後から現在まで時代に合わせながら歴史を積み重ねてきた家具製造会社「家具工房」があります。今回、同社では次代を担う経営者候補の募集を開始しました。
手づくりの地産地消家具製造会社の次男として生まれる
家具工房の創業者である阿部仁志さんは、戦後まもなくから続く家具製造業を家業とする家に生まれました。父親が創業し、母親、4歳年上の兄と経営を受け継いでいった会社。阿部さんも小中学生のころから製造現場で作業を手伝うこともあったとか。創業当時は、手づくりの家具を製造、兄の代に代わるころ婚礼家具専門の製造会社へと方向転換。高度経済成長の追い風もあり、売上は右肩上がりだったそうです。阿部さんは、20歳から阪神や西武と言った関西のデパートや百貨店で、家具の販売の修行を5年ほど行い、兄の会社へ参加しました。
阿部さん「25歳で兄の会社に参画して、5年間で培ったコネクションや販売のスキルを活かして、販路拡大の部分を担っていました。もちろん、製造も手伝っていましたよ」
阪神淡路大震災の業界への打撃
阿部さん自身が現在の家具工房を立ち上げようと考えたきっかけとなったのは、1997年に起こった阪神淡路大震災。京阪神への販売経路が全体の売上の3割ほどあったが、震災の影響で店舗自体がなくなり、その分売上ダウン。それに加えて、地震による重量家具のイメージが悪化の影響があったと言います。
阿部さん「震災の影響が非常に大きく、今後、重量家具はより厳しくなると感じました。これは、販売の経験があったから、売り場や現場のニーズを感じ取れたのだと思います。兄は婚礼家具をずっとやってきたため、今後も続けたいという意見でした。私は取り付け家具などに転換する方が、ニーズにも応えられると考えており、2000年に独立。現在の会社を0からスタートさせました」
農家の納屋を借りて、1人でスタート
現在も現役で製造現場に立つ
独立直後は、家具の塗装や修理業などから始めました。その作業スペースは、農家の納屋。特に専用の機械や場所はなく、従業員もおらず、まっさらな状態からの船出だったと言います。その後、オーダーメイド家具製作や時代家具修理・復元、取付家具などへ業務を拡大しつつ、創業から3年後に法人化。現在は、愛媛県内が9割で、個人のお客さまと学校や病院などの公共工事、店舗家具の3つの販売ルートを保持しています。
現在の450坪の工場
阿部さん「約10年前に150坪の工場を購入し、2019年に現在の450坪の場所を買いました。設備投資などを行い、順調に売上を伸ばしてきました。コロナ禍で店舗家具の受注が減りましたが、現在は徐々に戻ってきています」
製造期間の短さと女性登用、設備投資が強み
分業制で生産性をアップ。女性従業員も現場で活躍する
家具工房は、コロナ禍で展示会への出展などはありましたが、製造100%で事業を続ける会社。そんな同社の強みは、製造期間の短さにあります。製造を約20工程に分ける分業制をとっていることで、製造期間を短縮することが可能に。従業員は10名を雇用し、各工程を回しています。また、設備への投資も熱心におこなっており、3年前には設計データを入力して同じ型を作ることができるNCルーターを導入。2022年12月にも大型の縁張り機を一台入れる予定で、量産できる体制を整えています。
3年前に導入したNCルーター
阿部さん「10名の従業員の男女比率は1:1。全員が製造を担当しています。木工業は男性社会のイメージが強いですが、自社は創業から女性の登用を積極的に行っています。もちろん製造を担当してもらっています。部品の加工など細かい作業が入る工程では、私が気づかない部分にまで気が回るので、大変助かっています。製品の品質を非常に高く維持できている要因の一つだと思っています」
定年を超え、後継者への意識が強まる
阿部さんが後継者を意識し始めたのは、2年ほど前に兄が亡くなったころから。10年先を見据え、阿部さん自身が家具製造の技術や経営の経験を教えられる時期に、後継者候補を入れておきたいとの希望です。
阿部さん「従業員のなかにいれば、それで後継者問題は解決なのですが、技術があっても経営に関してしっかりと考えが回る人材がまだいないのです。雇っている従業員を回すのは非常に大変で、経験とセンスのようなものがないと厳しいと考えています」
しっかりと経営ができる人材を
阿部さんが後継者へ求めるものは、しっかりと経営ができること。入社後すぐ引き継ぐという考えではなく、じっくりと10年を見て経営者を育てていく考えです。技術面は、入社後しっかりと学んでくれれば問題ないので、家具の知識や経験があまりない方でも可能性はあると言います。工場や設備は購入済みなので、引き継ぐ際はすべて譲渡予定。設備面では、県内、四国内でもトップクラスの機材がそろっています。
阿部さん「会社もそうですが、従業員をしっかりと守れるような経営ができるような方を探しています。関係の構築などもあるので、一旦入社してもらって、10年くらいは一緒に働いてもらうようになります。その間に、業界のことや会社のこと、家具製造の技術などを吸収してほしいと考えています。しっかりとじっくりと引き継ぎをできればと思います」
常に未来を見据え、会社や従業員のためのより良い選択を行う阿部社長。業界のニーズに応え続けている家具工房で、将来を担う経営者の後継者候補を募集しています。
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