岩手県北上市で48年続く「柏葉鐵工所」。建物と機材を引き継ぐ人を募集！

創業約50年。地元密着の鉄工所

岩手県北上市にある柏葉鐵工所（かしわばてっこうじょ）。北上市内の建築業者や商社などから注文を受け、鉄製品の設計・加工・施工等を行っています。

代表取締役の柏葉一夫さんは現在70歳。1975年、22歳のときに柏葉鐵工所を創業しました。48年間、北上の建物の縁の下の力持ちとして活躍してきましたが、このたび自身の年齢等を理由に建物と機材の引き継ぎを検討しています。

経営者の紹介

中学生の頃からものづくりが好きだったという柏葉さん。16歳で就職し22歳のときに独立しました。

柏葉さん「17歳の頃にはもう独立を決意していましたね。技術的な面もあり、修行をして22歳で自分の工場をもちました。当時勤めていた会社の知り合いや業者など、少しずつつてをたどって注文を受けるようになり、今にいたります」

鉄工一筋50年。昭和と平成、令和と様々な経験をしてきました。

柏葉さん「景気がいい時代もあったし、難しい時代もありました。特にバブルの頃は営業しなくても仕事が入ってきましたね。逆に報酬を踏み倒された苦い思い出もあります。建築現場の課題感を感じて道具を発明し特許申請したこともありました。振り返ると苦労があった分だけ楽しかったですね」

現在は建築会社や商社からの発注が中心で、鉄骨階段や手すりなどの金物を製造しています。工場で組み立てたものを現場にもっていくのと、現場で組み立てるのと半々くらいなのだとか。基本的には柏葉さんがひとりで製造を行っており、人手が足りないときは知り合いの業者に応援を頼んでいます。

柏葉さん「ひとつの現場に、大工さんなど様々な職種の人がきます。地域だとだいだい同じメンバーが集まるので、仲間ができていく感覚は楽しかったです。そこは地元でやってるからこその楽しさだと思います」

後継者を募集する理由と後継者への想い

そんな柏葉さん。50年かけて築き上げてきた工場の建物や機材の承継を検討しています。

柏葉さん「私も年齢を重ね息子は別の職種に就いています。工場は自然消滅するしかないのかなと諦めていましたが、周りの方からもったいないと言われ、誰かが引き継いでくれればと考えるようになりました

機材一式は使えるので、何らかの形で活かしてもらえればいいですね。業種は鉄工所にはこだわっていません」

引き継ぎの条件と要件

今回譲渡するものは、主に建物と機械類です。承継後は継いだ人の自由にしてもらいご自身は身を引くことを考えています。建物は売却か賃貸か、引き継ぐ人と相談しながら進めていく予定です。

機材はシャーリングやブレーキプレスなど一式揃っています。機材だけおよび建物だけの譲渡も相談可能です。

工事の向かいにある事務所と車庫倉庫も、希望があれば売却や賃貸の相談可能です。

あとを継ぐメリットと課題点

北上に根付いて50年。市内のあちこちに、柏葉さんの手掛けた作品があります。

柏葉さん「中規模な建物などは今も残っているので、形になっているとやはり嬉しいですよ。北上駅の自転車置場の仕切りや地下道のステンレスなどは私がつくりました。だいたいは紙などを貼って隠れてしまうんですがね（笑）今は自動化やレーザー化が進んでいるのですが、手作業だと小回りがきいて細かいニーズに答えられるのは強みだと思っています。

最近は全国規模の業者も増え、注文自体が減っているというのはあります。機械化とコンピューター化が進んできて、ついていけないところもあるのですが、もう地域の仕事だけを受ける時代でもないですし、若い方が自分のやり方で広げれば色々なやり方はあると思います」

「鉄物は毎回ひとつひとつ出来が違って同じものはひとつもない。だから作りがいがあります」と話してくれた柏葉さん。広い工場と機材をつかって、新たなチャレンジをしてみませんか？

岩手県北上市ってこんなところ

東京から北へおよそ500km。水と緑の美しい自然に囲まれながら、農業と工業のバランスのとれた活気ある都市として注目を集めています。古くから交通の要衝として栄え、東北新幹線、東北縦貫自動車道、東北横断自動車道釜石秋田線などの高速交通体系も整備され、「北東北の十字路」として交通の利便性が高まっています。

桜の名所展勝地、北上・みちのく芸能まつりをはじめ、県内最大級のスキー場、キャンプ場などのアウトドア施設やサイクリングロードも充実。年間を通して全国各地から観光客が訪れます。

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