一生涯みかんに捧げたご主人のノウハウを引き継ぐ、 みかん農園「黒田農園」の新たな後継者を募集!
こちらの案件は、後継者募集中です。
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目次 :
宮崎県の北東部に位置し、日向灘を臨み耳川流域に広がる森林など自然豊かな日向市。駅を中心として、生活に必要で便利な施設が集中し、利便性の高いコンパクトシティで住みやすい街として人気です。
平均気温は年間約17度と温暖で、日照時間も2,000時間を超え、快晴日数も全国トップクラス。近年はサーフィンのメッカとしても注目を浴び、温かく暮らしやすいところです。また、降水量も多いため、豊富な水資源も有しています。
豊かな自然環境に恵まれた日向市で、みかん農園を営んでいるのが黒田農園の黒田吉郎(くろだよしお)さんです。現在69歳で現役のみかん生産農家さんですが、まだ元気なうちに後継者に譲りたいという想いで、事業承継することになりました。
子供の頃からみかん一筋の黒田さん
農家の長男として生まれた黒田さんは、小さい頃から親の跡を継ごうと決めていました。
黒田さん「長男で跡継ぎだと周りから見られていましたから、他の仕事をしたいとは思いませんでした。いつかはアメリカのカリフォルニアみたいにスピードスプレーヤに乗ってみかんをつくるというのが子どもの頃の夢でした」
そして、みかんづくりを目指し農業高校に行き、卒業後は大分県国東市(当時は国東町)の農林水産省の研修所で1年間、みかんについて学びました。
黒田さん「親からも心構えから天気の変化まで、みかん農園を経営するために役立つことをいろいろ教えてもらいました」
青島温州みかんと田口温州みかんとの出会い
黒田さんが手掛けるみかんの品種は、青島温州(うんしゅう)みかんと田口温州みかんです。
田口早生は風味が最高で小玉ほど味が良いので軽度の摘果作業で済み有利な経営につながっています。
晩生の青島温州は風味が濃厚です。青島温州では特に長年にかけて黒田農園で独自な栽培方式を確立してきました。
それは樹別交互結実栽培及び夏の炎天下での摘果作業をしない無摘果栽培です。この栽培方式を確立したことで高品質で果実のサイズも手頃な中玉中心が大量に生産できて有利な販売、経営を確立しています。
この2品種の栽培面積割合は約田口早生45%、青島温州が55%となっています。
黒田さん「研修所を終了してすぐに美々津国営開拓パイロット事業に参加しました。当時の品種は興津早生温州みかんとシルバーヒル温州みかんでした。でもその年、昭和46年から全国的にみかん生産過剰によりみかん価格の大暴落が始まりました」
収穫におわれ、出荷が終わったら農協にお金を借り、農園をスタートした時の借金が減らない日々が続いていたそうです。
黒田さん「ちょうど昭和60年頃、市場で出会ったのが青島温州みかんでした。当時5kg500円くらいのみかんが1,200円で売れているのを見て、これだと思ってまずは青島温州みかんに少しずつ切り替えていくことに決めました」
最初は手作業で夜まで消毒する日々が2週間くらい続き、その後除草剤をまき、終わったらまた消毒という毎日だったそうです。
黒田さん「そんな時に国の制度資金を活用して、念願の防除機械、スピードスプレーヤーを導入しました。その当時は、青島温州みかんは5kgで最高2,500円程度の値がついたこともあって、ちょっとした青島旋風がおきていていたくらいです」
実践で学んだことが財産
青島温州みかんは、樹別交互結実栽培を実践して、有利な経営につなげています。当初は高温の宮崎県内では青島温州は不向きと言われてましたが、今では交互結実栽培導入で高品質生産が可能となっております。
黒田さん「日々の作業では失敗をしながらもやり方を常に研究して、ようやく思ったような高品質のみかんが生産でき、経営が安定してきました。例えば、機械化体系に、園地改造する時も排水や日当たりのいい畝の向きを考えたり、日々勉強勉強です。また青島温州では交互結実栽培をとりれて、発想の転換で、2年ごとの収支決算として捉えている部分もあります」
みかんの若い木は実をつけたりつけなかったりと不安定ですが、大きくなるにつれて安定していくそうです。
黒田さん「最初は不安定でしたが、現在は順調にいっています。樹齢25年から30年の木も増えてくるので、これからがおもしろくなりそうです」
元気なうちに選んだ事業承継
経営も順調になってきましたが、事業承継をすることに決めたのには、息子さんのことが関係していると言います。
黒田さん「自分は親の仕事を引き継ぎましたが、3人の息子たちは今はそれぞれ仕事をしています。80歳には現役を退きたいと思っていますが、子供が定年するのはそれからさらに10年先なので、子に引き継ぐ以外の選択肢を今のうちにみつけようと思ったんです」
全国的にも荒廃農地が拡大していく中で、今回の事業承継が進めば良い事例となります。
黒田さん「みかん農園は担い手不足が多いですね。年齢が高くなってどうしようもない時に承継をいう人が多いけど、まだ動けるうちに承継できればと思っています」
趣味と両立ができるみかん農園
現在、黒田さんはみかん生産農家をしながら、役者という肩書ももっています。
黒田さん「役者として1ヶ月に10日前後は稽古、公演、イベント、CM撮影等へ行き、半農半Xを実践しています。みかん経営はある程度自由がきく仕事なので、自分の好きなことをしながら働くことができるのも大きなメリットですね」
承継するメリットとしては他にもあります。
栽培方式が機械化体型方式です。消毒作業が防除車のスピードスプレーヤーで出来て作業車はもとより軽トラックも利用出来て効率的な栽培が出来ています。
黒田さん「一番のメリットはスピードスプレーヤー(防除機械)で100%消毒ができるよう、園地改造していることですね。自分の農園は軽トラックも入れて、面積もある程度ありますから、例えば主産地の段々畑で、やる気はあるけど手作業での消毒等をやっている方がいていつかは、機械化体系でのみかん作りを夢見る方がいたなら、ぜひそういう方に勧めたいですね」今回の事業承継には3つの団地があり、それぞれイノシシやシカ対策としてワイヤーメッシュが設置済みで、黒田さんの親戚と共同使用になりますが貯水槽もあります。賃貸借もあれば、売買できるところもあり、使用する資材なども条件付で譲り受けることも可能です。
賃貸借で小規模からでもまずは経営をしてもらいながら徐々に面積を拡げていくという方法で考えています。
黒田さん「事業承継をするにもその場合、技術の習得等が必須条件となります。精神面から日頃の栽培面からアドバイスやサポートまた諸々の知識をるためにも、できれば1〜2年程度の熟慮期間、研修期間は必要かもしれません。」
自分でやるという覚悟がある人を希望
黒田さんが学んだ研修所で、19名の同期生で現在もみかん農園を続けているのはほんの2〜3名です。ほとんどの人がいろいろな理由でみかん栽培をやめていきました。
黒田さん「自分が一生涯一みかん作りでやってこれたのは、どんなことがあっても乗り越えられる方法がある、乗り越えてみせるという信念と覚悟があったからです。何があってもやり抜いてみせるという覚悟が必要です。そのためには努力もしなければいけません。
また、人のいうことにも真摯に耳を傾け、自分と反対の意見をしっかりと受け止め、その意見を検証してみることも時として大事なことです。そして、やると決めたら一生懸命一途に取り組むことです。」
事業承継者にはまずみかん作りをしたいという人を第一に考えているそうです。
黒田さん「できればみかん作りをしたいという人を優先で承継したいと考えています。どうしてもいない場合は、それ以外でも検討するつもりです」
今後は研修生の受け入れや収穫や作業現場を見ることができる体験ツアーも前向きに検討しています。但しその場合は、国や県の行政機関の農業研修支援制度を活用しての研修受け入れが必須条件となります。
黒田さん「研修生として来ていただいたら、親代わりになってとことんノウハウを教えたいですね。時には厳しくなることもありますが、そこは覚悟して乗り越えてください。みかん作りは自然相手で、人間相手とは違い言い訳はききません。一生懸命するのは自分です。行政等の方々の助言を受けたりはできますが、最後に決定・実行するのは自分です。全て自己責任です」
みかんと真摯に向き合いながら、自分の好きなことをして、みかん農園を承継してみませんか。
事業者情報
商号 | 黒田農園 |
---|---|
所在地 | 宮崎県日向市 |
代表者 | 黒田 吉郎 |
業種 | 農業(みかん生産農家) |
注意・禁止事項
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