創業64年!郷土料理や珍料理を満喫できる長野県上田市の老舗居酒屋「くろい蝶」が後継者を募集!
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目次 :
地元の食材を使った老舗居酒屋
長野県上田市の歓楽街・袋町(ふくろまち)。ここに、昭和34年に開業した今年で64年目になる老舗居酒屋「くろい蝶」があります。
大正14年に建てられたレトロな外観のお店は、地どれの山菜、川魚といったメニューから、信州名物・イナゴやサナギ、スッポンなどのユニークな料理が楽しめる人気のお店です。
「くろい蝶」という珍しい店名は、子どもの頃から昆虫収集や蝶を飼うことが趣味だった、85歳の店主・神田正幸さんの趣味にちなんで名づけられました。夜に営業する居酒屋のため、色を黒に決めたということです。
ユニークなメニューはまだまだたくさんあり、「オオスズメバチ」や「キイロスズメバチ」「マムシ」などを使った料理やお酒も楽しむことができます。
ハチはなんと、昆虫収集が趣味の神田さんが自ら採りに行くこともあるというから驚きです。
神田さん「スズメバチの巣を退治した方からハチを頂く機会もありますね。子どものハチのつくだ煮や燻製は、お客様から『チーズみたい』と評判なんですよ。この前は、大阪から来たお客様から『ハチください』とリクエストを受けました。昔はもっと変わったメニューを出していて、それを求めてくる方も多かったですね」
今の時期は地元の山で採れた山菜や岩魚といった料理も人気があるといいます。このように、「くろい蝶」は地元客はもちろん、遠方からも人が訪れるような幅広い楽しみ方のできる居酒屋なのです。
経営者の紹介
同店を経営するご主人・神田さんは、21歳の時に「くろい蝶」をオープンしました。当時はBarという形態だったといいます。
神田さん「高校卒業後、大学受験で3年ほど東京にいたんです。アルバイトで老舗ホテルに勤めていました」
早くにお父様を亡くした神田さん。弟と妹がいたこともあり、ご実家の生活は楽とは言えない状況でした。
神田さん「東京の予備校にいたんですけど、近所の人から『お母さんがお金なくて大変だから早く帰ってきな』と言われましてね。それでこっちに戻って、稼がなくちゃいけないから、銀行で30万円を借りて店を出したんですよ」
ハイボールが一杯50円の時代。カウンターだけの小さなBarだったにもかかわらず、連日盛況で、毎日1万円を売り上げる忙しさだったそうです。
神田さん「父親もいなかったから、稼げる人が私しかいない。だから、10年くらい真面目に一生懸命やったんです」
その甲斐もあり、兄弟の進学費用等の捻出もできたと話します。
神田さん「レストラン、焼き鳥店など、市内で7店舗を経営していた時期もありましたね。当時店を任せていた人間が独立したりということもあって、徐々に縮小した形です。
始めは、くろい蝶は市内の別の場所でやっていて、大体40年位前から今の場所で営業しているんですよ。元々は私の家族で住んでいた自宅だったのですが、子どもたちが巣立ってから、お店になったという経緯があります」
冒頭でも紹介したように、「くろい蝶」には様々なユニークなメニューがあります。なぜ、このようなメニューを出すことになったのでしょう?それは、神田さんの子ども時代のエピソードが深く関係しているのです。
神田さん「戦後、家の隣に台湾から引き揚げてきた方が住み始めたんです。その台湾のご家族の子どもと仲良くなったことがきっかけですね。というのも、その子は庭でコオロギなどを捕まえては、私に『お前も食べろ!』と言ってきましてね(笑)それで、食べてみるとイナゴよりも美味しかった。この原体験が、今昆虫メニューを出している理由になっています」
忘れられない原体験がある神田さんだからこそ、偏見を持たず、食への挑戦ができるのかもしれません。
神田さん「なんでも、『やってみたい』と面白がる性格なんですよ。蝉やトンボなども、昔は食べていましたね。ちなみに、蝶々を食べる国があるそうですが、私は食べたことがありません(笑)」
後継者を募集する理由と後継者への想い
今回、神田さんが事業承継を決めたのは、年齢と体力面が理由です。
神田さん「85歳という年で、いつまでやれるかわかりませんからね。実は先日も体調不良で入院もしました」
神田さんの3人のお子さんからも、体調面を気遣う声が上がっているといいます。
神田さん「後継者の方に、私の考えを押し付けるつもりはないので、好きなようにやってもらって構いません。ただ、常連のお客様からは『くろい蝶はお酒を提供する場というより人が集まる場だ』とよく言われます。そのため、そういったコミュニティの場を守り続けてくれれば、今来ている方も通ってくださるかもしれないです。商売というより接客をするという意識ですね」
とはいえ、今の若い方は素晴らしい考えを持っている方がたくさんいるからね。ハチ料理を出せとか無茶なことも言いませんし、年寄りが口を出すことはないと思っています(笑)何か手伝えることがあればもちろん協力しますので、言ってもらえると嬉しいですね」
また、最近では店舗のある商店街付近もマンションが増えるなど、かなり様変わりしているとのこと。一人で暮らす高齢者の方も増加傾向にあり、そのような方々が集う場所がないことも心配だと言う神田さん。
誰もがいつまでも元気であるためには、普段の生活の中で人と出会い、会話をすることが重要だと言います。
引き継ぎの条件と要件
今回の事業譲渡は、土地、建物、お店にある機材やレシピなどすべてを承継します。
現在2階は使用していないとのことですが、最近きちんと修繕をしたため必要であれば使用することも可能とのことです。
神田さん「2階をお店として使うなら必要ないかもしれないけど、そうじゃない場合は2階用の入口を新しく作らないといけませんね。まあ、その辺りは希望者が来てから、色々とお話できればと思います」
前述の通り、「人とのコミュニケーションの場を作りたい」と希望されている神田さん。できれば夜の飲食業だけでなく、昼間の運営もしてほしいとのこと。
神田さん「若い方も高齢者の方も、誰もが集えるコミュニティカフェのようなものが運営できるといいですね」
あとを継ぐメリットと課題点
「くろい蝶」を継ぐメリットは、なんといっても神田さんが作るユニークな料理をレシピごと引き継ぎ可能という部分でしょう。これは、他の飲食店ではなかなか得ることのできないポイントです。
神田さん「ハチ料理などはもちろん、調理の難しいスッポン料理などもお教えしますし、お手伝いすることも可能ですよ」
そして、64年という歴史ある飲食店を受け継ぎ、さらにバージョンアップさせていく「やりがい」を得られることも、メリットと言えるはずです。
反対に、後を継ぐ上で神田さんが考える課題点はどこなのでしょうか。
神田さん「まず、今のトイレは和式なので、修繕は必要かもしれません。あと、袋町で働く方やビルの持ち主の高齢化で、町がこれからどうなっちゃうか?という不安があります。くろい蝶がある通りはまだみんな頑張っているけど、別の通りは寂しくなってきています」
昔は、歩いていると人とぶつかるくらいの賑わいだったそう。その頃を知っている神田さんだからこそ、町の今後に不安を感じているのです。
神田さん「なので、若い方が来てくれて、新しい風を吹かせてくれたら嬉しいです。町に元気を取り戻してもらいたいです」
85歳の好奇心旺盛なご主人が作り上げてきた歴史ある居酒屋を引き継ぎ、経営者としてあなたの手で、町全体を盛り上げてみませんか?
長野県上田市ってこんなところ
上田市は人口約16万人、長野県東部に位置し、長野市、松本市に次ぐ県内都市部のエリアです。商業施設がまとまり、利便性の良い立地でありながら、真田幸村の築城した上田城や、城下町の歴史的街並みが残ります。
また、北陸新幹線を利用すれば上田駅〜東京駅までの所要時間は約1時間20分と、東京へのアクセスの良さも魅力的です。そのため、近年では移住や二拠点生活を検討する方々からも注目のエリアとなっています。
事業者情報
商号・屋号 | くろい蝶 |
本店所在地 | 長野県上田市 |
設立年月 | 昭和34年 |
譲渡内容 | 事業譲渡 |
譲渡理由 | 年齢的な理由 |
譲渡後の関わり | 希望があればサポートなど |
メリット | ユニークなレシピをすべて引き継ぐことができる / 64年の歴史を承継できる |
課題点 | 地域の過疎化 |
求める買い手像 | 新しい風を吹かせてくれる人 |
許認可内容 | 営業許可証 |
従業員数 | 1人 |
選考フロー | ヒアリングシートの回答→カジュアル面談→現地面談 |
注意・禁止事項
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Q&A
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