様々な種類の酒製造が可能な「牧野酒造本店」。酒造りの技術と新たなアイデアを引き継ぐ後継者を募集!
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こちらの案件は岡山県がサポートする「鏡野町移住・定住支援」の対象案件です。適用には条件があり、審査が入る場合もございますのでまずはお問合せください。
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目次 :
牧野酒造本店について
岡山県苫田郡鏡野町(とまたぐんかがみのちょう)にある「牧野酒造本店」は、1736年から代々続く、創業280年の老舗酒造です。旧奥津町の地で創業し、平成2年に鏡野町へと移転。そして現在、10代目の牧野雄一さんが酒蔵を運営しています。
鏡野町は平成17年に3町1村が合併して誕生したこともあり面積が広く、牧野酒造本店は北部の津山市に隣接するエリアにあります。津山市の院庄インターから車で5分程度とアクセス良好で、大阪などへも行きやすい便利な土地です。
日本酒製造と焼酎製造を行う牧野酒造本店は、にごり酒製造が今ほど普及していなかった昭和の頃からにごり酒製造に取り組んでいます。当時は税務署と見解が合わずに苦労したそうですが、先代が交渉を重ね、ようやく清酒として認められたとのこと。
現在も、日本酒の概念を覆す「さくら雪」「あわ雪」という商品を造ったりと、にごり酒への探求は続いています。
経営者の紹介
牧野さんは、岡山県苫田郡奥津町(現・鏡野町)生まれ。法政大学卒業後、牧野酒造本店に入社。現在まで牧野酒造本店の経営を続けています。
その間、様々なトラブルにも見舞われたと言いますが、周囲の方々の助けもあり、現在の酒造りのスタイルを確立していったとのこと。
芋焼酎に続き、そば焼酎や紫黒米という古代米の一種でピンク色のにごり酒も造ってみたという牧野さん。ラベルのデザインにも自身が手がけたものがあるそうです。
「大変なことも多いけど、新しい製品を工夫して創り出すのはとても楽しい作業」と、牧野さん。そして、お客様に喜んでもらえるのは一番の喜びだと語ります。
後継者を募集する理由と後継者への想い
今回の事業承継は「この地に移転してきた時から考えていた」といいます。
牧野さん「元々は、もっと大きな規模の酒蔵だったのですが、とある事情で休業・移転せざるを得なくなったんです。その時から『移転先の小さな規模で商売をやるのは難しいだろうな』と考えていました」
それでも、牧野さんが酒造りを続けてきたのには、ある思いがありました。
牧野さん「日本酒造りは日本の伝統文化です。これまで様々なことがありましたが、諦めずに日本酒製造を続けていたからこそ、現在は国指定の無形文化財にも指定されています。なので、これを閉じるわけにはいかないと思いました。この地に移転し、代を継いでからの私の仕事は、この伝統を次の時代の人に渡すことだと考えてやってきて、今に至るというわけです」
現在、牧野さんの他には3名の従業員しかおらず、年齢のこともあり、お酒造りが大変になってきた今のタイミングで事業承継を決意しました。
牧野さん「若い方が来てくれても、私が動けない体になってからでは培ってきたものを教えることはできませんので、今のうちに後継者を探し、酒造りの文化を残していきたいと思っています。私より若く、鏡野町で酒造りをしたいという強い気持ちを持っている方に来てもらえたら嬉しいですね」
後継者は、例えば「醤油」や「味噌」などの麹を扱った食品製造の経験があれば、お酒造りの経験は必要ありません。
引き継ぎの条件と要件
現在の物件(約700平米)は賃貸で、月に7万円の家賃が発生します。また、「牧野酒造本店」の屋号を残して営業ができることが条件となります。
機材は全て譲渡とのことですが、老朽化が激しいため、設備投資はどうしても必要になってくるとのことです。
あとを継ぐメリットと課題点
牧野酒造を引き継ぐ一番のメリットは、「日本酒」と「焼酎」の2つを製造できる点です。
牧野さん「酒造は年々、数が減っている印象があるかと思いますが、閉じるところは大抵、どちらか一つのお酒しか造ることができないんです。2つを製造できるところはメリットが大きいはずです。特に、焼酎製造免許は原料の限定がないので、米や麦のみならず大豆やキビ、粟などのいろんな材料で製造することができます。通常、焼酎の製造は米焼酎の製造免許、芋焼酎の製造免許というふうに原料ごとに分かれているんです。なので、原料の限定がない焼酎製造免許は希少です」
この、2つのお酒を製造できるメリットを感じられる瞬間もあると、牧野さんは続けます。
牧野さん「酒造業界では、数年スパンで『焼酎ブーム』『日本酒ブーム』が訪れるんですが、その際は、ブームになっていないもう片方のお酒の売上が落ちてしまいます。両方のお酒を造れるというのは、こうした際に強みになるんですね」
「実は、私はあまりブームに乗ることができなかった」と笑う牧野さんですが、ブームというチャンスを上手に掴むことができれば、まだまだ発展の余地・将来性があると言えそうです。
さらに、現在欧米や中国を中心とした海外への輸出が伸びており、販路拡大のチャンスは大いにあります。
しかし、先程も書いたとおり、どうしても設備投資が必要になってきます。そのため、生半可な気持ちで事業を引き継ぐのは難しく、本気でお酒造りの世界に飛び込む覚悟が必要となってくるでしょう。
取材の最後、牧野さんに「事業をやってきて印象に残っていること」を聞きました。
牧野さん「ここに移転した際、どこで聞きつけたのか、先代の常連の方が注文をくれたんです。その方は大分県に住まれていて、今でも定期的にうちのにごり酒を買ってくださいます。また、以前この近くに住んでいて青森県に転勤されたお客様から『牧野酒造本店のお酒の味が忘れられない』と注文をいただきました。そうやって、美味しいからまた頼んでくれるというのが最も嬉しい瞬間ですよね」
新たなアイデアと共に、280年間守り続けられてきた酒造りの技術を引き継ぎませんか?
岡山県鏡野町ってこんなところ
岡山県の北部に位置する鏡野町は、鏡野・奥津・上齋原・富の4つのエリアからなる町です。複数回合併をしています。始めは1952年に芳野村・大野村・小田村・中谷村・香々美南村・香々美北村の6村が合併し(旧)鏡野町が発足しました。その後、2005年に奥津町・富村・上齋原村・(旧)鏡野町が新設合併し現在の鏡野町が誕生しました。
山に囲まれた町内を岡山三大河川の吉井川が流れていて、キャンプやスキーを始めとした豊かな自然の中で体験体感できるアクティビティが数多くあります。人口13,580人(平成22年国勢調査)ながら419.68km2の面積があり、のどかで暮らしやすいだけでなく、隣接する鳥取県などへのアクセスも良好です。
事業者情報
商号・屋号 | 牧野酒造本店 |
所在地 | 岡山県苫田郡鏡野町 |
設立年月 | 1736年(創業280年) |
譲渡内容 | 土地・建物(賃貸)、機材一式、技術の承継 |
譲渡理由 | 先祖代々築いていきた伝統を守るため、縮小移転し、同時に後継者を探すことを決意した。 |
譲渡後の関わり | 技術の引き継ぎのため何年かは残り、指導を行う。 |
メリット | 今では新規発行できない免許を保持しているため、日本酒も焼酎もいろんな原料で製造することが可能。 |
課題点 | 機材の老朽化のため、設備投資が必要となる。 |
求める買い手像 | 鏡野町で事業を引き継いていただける方・若い方 |
許認可内容 | 清酒製造免許・単式蒸留焼酎製造免許 |
従業員数 | 社長1名・パート3名 |
選考フロー | ヒアリングシートの回答→カジュアル面談→現地面談 |
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