全国に熱烈なファンを持つ極上のとうもろこし。栽培と販売のスキルを引き継ぐ後継者を募集!
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長野県の南端に位置する下伊那郡阿南町は、周囲を南アルプスと中央アルプスに囲まれ、東側には一級河川の天竜川が流れる自然豊かな土地です。町の南端に位置する新野(にいの)は、江戸時代には現在の愛知と長野を繋ぐ宿場町として栄え、旧家や老舗のお店のほか、盆踊りや雪まつりといった無形の文化財が多く残っています。
新野の国道151線沿いにある大きな道の駅「信州新野千石平」は、南信州でとれた数々の特産品が並ぶ人気スポット。そんな地域のハブである道の駅のすぐそばで、全国に熱烈なファンを持つとうもろこしを育てているのが「牧野屋農園」のオーナー、関忠安さんです。
関さんが栽培しているトウモロコシの糖度は20度以上。中には25度に達するものまであります。一般的なとうもろこしは16〜18度でもかなりの甘さであることから、関さんのとうもろこしには熱烈なファンがついています。
高齢になったことで今後も栽培を続けていくことが難しくなってきたそうですが、毎年のように買い求めてくれるお客さんのためにもやめるわけにはいきません。そこで、関さんが大切にしてきたとうもろこし畑とともに、栽培と販売のスキルを引き継いでくれる後継者を募集しています。
開拓者として地域を切り開き、地元に戻ってとうもろこし
牧野屋農園のオーナー、関忠安さん
関さんの先祖は武士で、地元で何代も続く旧家のご出身だそう。かつての東海道の宿場町・関宿として名高い三重県関町(現在の亀山市)で生まれたあと、分家としてこの地域に定住しました。お父様は戦後間もない頃に村長として、長年に渡って新野の発展に貢献したそうです。
関さんは、地元の高校を卒業したあと大学には進学せず、お父様の命を受けて愛知県弥富市にある鍋田干拓地に入植。伊勢湾台風を経験するなどの苦境を乗り超え、商売を始めて軌道に乗りました。そして58歳になって新野へ戻り、お父様が立ち上げた会社に入社してとうもろこしの栽培を始めました。
毎年3〜4月の下旬に播種(はしゅ、たねまきのこと)をする
地の利を活かし、手間暇かけてつくる極上のとうもろこし
関さん「糖度が高いので、栽培は非常に苦労します。除草や追肥だけでなく、虫の防除シートの設置が特に大変です。その甘さゆえにとにかく大変な虫対策ですが、頑張れば頑張るほど、甘くて美味しいとうもろこしができます。私が育てるとうもろこしは、1株から1本しか取れないので、その点でも苦労は多いです。
新野は標高が高くて周囲を南アルプスと中央アルプスに囲まれているという、日本では中々ない場所です。寒暖差は激しいですが、そのおかげでどんな農産物でも美味しく育つと感じています」
4〜6月に植え付けたあと、7〜9月に収穫する
関さん「良いものを作るのと同じくらい大切なのが、販路です。質が高いからこそ、生産経費と安定した生活が確保できる価格で売ることができます。
地元では一般的なとうもろこしが200〜250円で売っていますが、それは大量生産して大量に卸してはじめて釣り合う価格です。私の場合、スーパーでは400円前後、東京や名古屋のデパートでは500円前後で販売しています。リピーターの方も多いのでネットでの注文販売もしていて、高くても買ってくださるお客様がたくさんいらっしゃいます。最近は娘に協力してもらってメルカリでの販売も始めました。メルカリは販売手数料が10%と高くないので非常に助かっています」
上がミラクルプリンス、下がプリンセスホワイト
関さん「栽培の時もそうですが、販売でもとにかく工夫が大切です。道の駅にトウモロコシを卸して販売するだけではなく、軽トラックにトウモロコシをたくさん積んで国道沿いで販売したこともあります。
そこで買ってくださったお客様の中には、もう10年以上、私のとうもろこししか食べられないと言う方もいます。つくる喜びに加えて、『牧野屋農園のとうもろこしをありったけ買いたい!』というお客様の声を聞いたときには、人生のいきがいを感じました。飛行機で北海道を巡るほどの大のとうもろこし好きの方は、7年の間ずっと、夏になる毎週のように買ってくださいますよ」
栽培技術に販売のノウハウ、農機具など全て譲渡。空き家や耕地の紹介も
現在は、奥様と助っ人の方を中心にとうもろこしの生産と販売をしている関さん。80歳を超えて病気の治療なども重なり、体力的に限界を迎えたことで後継者を募集することに決めました。元気なうちに栽培技術と販売のノウハウだけでなく、農機具なども受け継いでほしいと考えていて、空き家や耕地などの紹介も可能です。
関さん「後継者の方には、とうもろこしだけではなく、地域の『伝統』も受け継いでほしいと考えています。新野には長野県唯一の即身仏を祀る行人堂があり、民俗学者の折口信夫が何度も訪れては、書物に新野での体験や民俗学的考察を書いています。
雪まつりや盆踊りなどが昔から行われていて、伝統が残る数少ない地域です。農業と地域は一体なので、新野という地域や伝統に興味のある方だと嬉しいですね」
目指すのは楽市楽座。空き店舗もリノベーションして使用可能
引き継げるのは、とうもろこし栽培の土地やノウハウ、機材だけではありません。とうもろこし畑から400mほどの場所の国道沿いに、かつては車の販売店だった場所があり、その土地と建物も使えます。とうもろこしをはじめ、農産物を中心に販売できるような、地域ににぎわいを生む場所にしてほしいと、関さんは考えています。
関さん「新野が長野県の南端に位置している信州への入り口ということもあり、当初は車の販売店だった土地と建物を使ってそば屋をやるつもりだったんです。とうもろこしは、そこで配る御礼品として考えていました。東京にも出向いて販売などもしていくうちに、とうもろこし好きが日本中にはたくさんいることを知り、いまではそのファンたちのために栽培を続けています。
将来的には織田信長が安土城で行っていた楽市楽座のような、自由に農産物を販売できる環境を作りたいんです。国道沿いにあって、名古屋から飯田方面へ行く車がよく通るので、そば屋でなくても様々な可能性が考えられると思います。とうもろこしの栽培と販売に加えて、この場所で新しい挑戦をしていただいても構いません。新野が盛り上がるようなアイデアがある人に来てほしいですね」
総仕上げとしての販路拡大。とうもろこしを通して笑顔を増やす
たくさんの方から「関さんのとうもろこしは美味しい」と言われてきた牧野屋農園。だからこそ、今後はより多くのお客様の笑顔のために、栽培を増やして販路も拡大していきたい、と関さんは考えています。HPでの注文販売以外にも、今ではメルカリをはじめ、ポケットマルシェや食べチョクなど、手数料が安くて使いやすいサービスもあります。栽培も販売も、新しい挑戦にも工夫を施して、地域と伝統を大切にできる方からのご応募、ぜひお待ちしています。
事業者情報
商号 | 牧野屋農園 |
所在地 | 〒399-1612 長野県下伊那郡阿南町新野2506 |
代表者 | 関 みち子 |
創業 | 2008年(平成20年) |
業種 | 農業 |
応募条件 | 4月から栽培が始まるため、3月までに事業を引き継ぐ意志のある方。和食関係の仕事やその道を志す人は歓迎 ネット販売などに対応できる方 |
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