職人さんが作る馬肉料理は絶品。茨城県鹿嶋市の飲食店「桜屋」が後継者を募集！

茨城県東南部に位置する鹿嶋市。鹿島港を中心とした鹿島臨海工業地帯があり、鉄鋼業の工場が数多く立ち並ぶ街です。門前町として栄えてきた歴史もあり、東国三社巡りで有名な鹿島神宮には多くの観光客の姿が。Jリーグ鹿島アントラーズのホームタウンであることから、サッカーファンも訪れます。

そんな鹿嶋市に、馬肉料理専門の「桜屋」があります。店主は岩渕祐吾さん。今後経営に携わることが困難になったため、後継者を探しています。

ベテランの職人さんが作る馬肉料理が人気

JR鹿島神宮駅から徒歩14分。居酒屋さんが立ち並ぶ通りの交差点に桜屋はあります。広い店内にはテーブル席が並んでいて、個室もあり、ゆっくりと過ごすことができます。

岩渕さん「席自体は60席ありますが、ゆったり使ってもらいたいので収容人数は40人くらいを目安にしています。個室もあって、家族のお食事会や会社の飲み会などにも使っていただけますよ。値段設定は少し高めで、ハレの日使いも狙っています。毎週行くお店というより、月に1回、半年に数回行くようなお店ですかね」

岩渕さんは近くで「呑み処陽-HINATA-」という居酒屋も経営しており、お店の切り盛りは調理師歴46年の板長さんに任せているそう。今はお店には立っていないそうです。

岩渕さん「こちらのお店は板長さんとアルバイトさんに任せています。とても優秀な職人さんですね。『こんな食材があるんだけど、どうにかしてくれないか』と言うと、なんとかしてくれるんですよ。食材のことを見極めて調理する姿をみると、さすがだなと思います」

板長さんが作る馬肉料理はどれもおいしいと評判。岩渕さんこだわりの馬肉と板長さんの技術が、お客さまの心をつかみます。

岩渕さん「人気料理は馬刺し5種盛り、馬刺しの握り、馬トロ寿司、サーロインの唐揚げあたりでしょうか。握りは経験がある職人だからこそなせる技ですよね。また、馬の脊髄を使った白子に似せた料理や、シャトーブリアンも人気です。シャトーブリアンは200グラムのかたまりをそのまま出して、お客さまに切ってもらうんですよ」

あっと驚くようなメニューも桜屋の特徴。お客さまを楽しませる仕掛けが散りばめられています。

馬肉にこだわってきた10年間

桜屋の看板は馬肉。桜屋オープン以前から呑み処陽で馬肉ファンを獲得していたため、その味には絶対の自信があります。

岩渕さん「馬刺しは特別な盛り付け方と、提供する量と、タレの味が大事です。この10年間、いろいろと試行錯誤しましたよ。仕入先もいろいろ試しましたしね。お客さまに『ここの馬刺しが1番おいしい』と言ってもらえたことが本当にうれしかったですね」

陽の創業は2011年。それ以前はこの地域には馬肉を提供するお店はなかったそうですが、陽が提供をはじめたことで馬肉を扱う居酒屋が増えたと言います。

順調に売上を伸ばしていった岩渕さんは、ついに桜屋開店にも着手します。創業は2020年6月。コロナ禍でのオープンでした。

岩渕さん「2019年の12月にこの建物を借りてしまっていたんですよね。それからみるみる感染者が増えていってしまって。最初はゆっくりオープンしようと思ったんですが、6月くらいにもうさすがに開けなければまずいなと思いオープンさせました」

新型コロナウイルスの影響でお酒を飲む年配のお客さまは減っていると感じていたそうで、お酒を楽しむ場としての居酒屋の楽しさも残しつつ、食事も楽しめる飲食店にしたかった、と岩渕さんは言います。

岩渕さん「鹿嶋市や隣接する神栖市は大きな工業があるので、仕事帰りの地元のお客さまや出張で鹿島に宿泊している会社員も多いんですよね。インターネットで見つけて来てくれる方が多いです。コロナ禍が落ち着けばこれから絶対に伸びると思っています」

レシピも馬刺しの仕入先もすべて引き継ぎ

岩渕さん「仕入先やレシピ、盛り付け方など、すべて引き継ぎ可能です。馬刺しをおいしく楽しんでいただくための工夫は引き継ぎたいと思っています」

馬肉を扱って10年以上になる岩渕さんから、お店とともにさまざまな知識や技を引き継ぐことができるので、未経験者にとっても安心かもしれません。

岩渕さん「屋号については変えていただいても問題ありません。しかし、残したほうがお客さまは離れないと思います」

板長さんがそのまま働いてくれるかは条件次第。従業員（アルバイト）さんの引き継ぎも要相談とのことです。また、お店の建物は賃貸で月々11万5000円（管理費込み）。このほかに保証会社の料金が数百円ほどかかるそうです。

未経験でもチャレンジしたい人をお待ちしています

「これからどんどん成長させていきたかった」と話す岩渕さん。インタビューの最後に、どのような人に引き継いでもらいたいかをお聞きしました。

岩渕さん「どういった方でも大丈夫ですよ。飲食店の経験がなくてもチャレンジして良いと思います。やってみたいと思う人がいれば、ぜひ応募してもらいたいですね」

岩渕さんが最初にオープンさせた「呑み処陽-HINATA-」も、同じく後継者を募集中です。居酒屋さんを経営したいと思っている方は、1度話を聞いてみたらいかがでしょうか？