ペット連れに愛されて44年。米沢市のペンション「TANPOPO-iNN」をオーナーの「思い」ごと引き継ぐ後継者を募集
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山形県南部の米沢市にある米沢スキー場は、場内に「キラキラ王国」というペンション村を有する憩いの場。現在9軒の宿が営業中で、年間を通して自然の中のアクティビティを楽しむお客さんが訪れます。
その中の1軒、「TANPOPO-iNN」は近隣でも数少ないペット同伴で宿泊ができるペンション。友人同士でも家族連れでもゆったり泊まれる全8室に、396平米の広いドッグランを併設し、長年常連さんたちに愛されてきました。そんな「TANPOPO-iNN」が、このほど後継者を募集します。
ペット連れに優しい宿であり続けてほしい
横浜市出身のオーナー、大和峰子さんが、この場所に「TANPOPO-iNN」を開業したのは1977年。もともと都内の自動車メーカーに勤務していましたが、「定年のない働き方をしたい」と一念発起し、ペンション経営を志しました。紆余曲折がありつつも、当時売りに出されていた米沢スキー場の分譲地を購入。最初は喫茶店からのスタートだったそうです。
大和さん「借金を背負ってやってきたので、とにかくがむしゃらに働きここまできました。建物は4回の増改築を繰り返して資本投下は1億以上にもなるでしょうか。何かに追われているほうがやる気が出るタイプなんです、私(笑)」
間もなくやってきたスキーブームでは、「廊下でもいいから泊めてくれ」というお客さんが現れるほど大賑わい。大和さんも2時間睡眠で宿の経営にあたりました。そんなめまぐるしい日々は今では落ち着き、訪れるお客さんがゆったり過ごせるよう、予約を制限しサービスの充実に努めています。
大和さん「ペットと一緒に過ごすために来るお客さんがほとんどなので、ワンちゃん用の食事を作ったり、館内に空気清浄機を置いて清潔にするなど気を配っています。みんな我が家のようにくつろいでくれますよ。問題なく滞在できたかが安心につながっている実感があります」
これまで多くのペットと暮らしてきた経験のある大和さんだけに、ペットについての相談を受けることも多いそう。常連さんたちの心の拠り所をなくしたくないという思いから、「宿を引き継いでくれる方も、できるだけペットに理解のある方が望ましい」と考えています。
引き継ぎには2,3年。土地から建物、経営のノウハウまで全て譲る
TANPOPO-iNNのオーナー、大和峰子さん
分譲地を購入するまで、米沢市を訪れたことがなかったという大和さん。方言もわからず、最初はカルチャーショックの連続だったと振り返ります。注文したパンがつぶれたまま配達されたりすることもあり、「ついていけない!」と感じたこともありました。それでもこの地を離れなかったのは、宿から望む雄大な景色に圧倒されたから。
大和さん「都会にいたら、わざわざお金と時間をかけないと見られない風景が、ここでは暮らしの中にあるんです。空気もきれいだし、犬や猫とも気兼ねなく暮らせるし、理想の場所です」
とはいえ、冬場の屋根の雪下ろしは一苦労。スキー場の中にあるペンションだけあって、積雪量は2メートルになることも。お客さんを迎えるために除雪機をフル稼働させることもあれば、スノーモービルも自ら運転します。
大和さん「引き継ぎをするとなれば、2、3年はその時期ごとの対応の仕方をレクチャーしないといけないなと思っています。その覚悟がある方でないと難しいかもしれませんね」
その代わりに、250坪以上の土地と建物、什器や家具、「学習室」という共有スペースに置かれたグランドピアノまで、すべてを譲渡すると決意されています。建物の中にはプライベートルームもあるため、新たに住居を探す必要もなし。住みながら宿の経営にあたっていただけます。
大和さん「今まで培ってきたスキルはもちろん、宿の経営に関わるノウハウも出し惜しみなく教えますし、できるだけのサポートをしたいと思っています」
慌ててからでは遅いからこそ、将来を見据えた後継者探しに踏み切る
72歳にして、ひとりで宿を切り盛りし、料理から大工仕事までテキパキとこなす大和さん。近所のペンションの事業承継で譲り受けた方から背中を押してもらい、一歩を踏み出すことにしました。
大和さん「本当はこのままここで一生を終えたいのですが、私が44年間大事にしてきたものが、いなくなった後に朽ちていくと思うといたたまれなくて。今は元気で仕事ができていますが、数年後、何かあってから慌てても遅いと、事業承継してくれる方を探すことにしました。
まだ完全に心が決まったわけではないのですが、良い方に巡り会えるなら、と、今は祈るような気持ちですね。ただ、希望する方には3つだけ条件があるんです」
事業と共に「想い」を引き継いでくれる後継者を募集
ひとつは「ペットと一緒に泊まれる」という事業形態をそのまま受け継ぐこと。20年来の常連さんもいることから、その方たちの居場所を守ってほしいと願っています。
ふたつめは食事。実は「TANPOPO-iNN」は料理を楽しみに訪れる方も多い宿で、全ての宿泊プランで米沢牛がいただけます。米沢牛といえば、甘くてとろけるような肉質が特徴の、山形が誇るブランド牛。「TANPOPO-iNN」ではステーキやすき焼き、しゃぶしゃぶ、焼肉の中から好みの食べ方で提供しており、わざわざ首都圏からも足繁く通うお客さんもいるほど。すでに宿の看板となっているため、これらのメニューも引き継いでほしいと考えています。
そして最後が、大和さんが自ら植えた花や木を大切にしてくれること。
大和さん「もとはドッグランでペットを遊ばせている間に、飼い主の方にも楽しんでもらいたいと植え始めたのですが、いろいろ買い集めるうちに私の中でなくてはならないものになりました。クロッカスに桜、ルドベキアやバラ、紫陽花と多様な花が咲きます。精魂込めてやってきたので、どうか咲かせる努力はしてほしいんです」
この3つさえ守ってもらえたら、あとは事業を好きにしてくれてかまわないとのこと。ランチ営業するもよし、新しいアイデアをどんどん取り入れて商売を広げていくのも自由です。
大和さん「やりたいようにできるのがペンション経営の良さ。私自身、そうしてきましから(笑)。お客さんにここがあって良かったと思ってもらえたら、そこに自分のやっていることの価値も見出せると思うんです」
問われているのは、挑戦してみたいという熱い思いと、大和さんの思い入れも込みで事業承継を目指せる懐の広さ。地方でのペンション経営に興味のある方、ペットや植物に囲まれて暮らす喜びを感じたい方など、「TANPOPO-iNN」を未来に向けて育ててくれる方のご応募をお待ちしています。
事業者情報
商号 | TANPOPO-iNN |
所在地 | 山形県米沢市万世町刈安 24156-82 |
代表者 | 大和峰子 |
創業 | 昭和53(1978)年1月1日 |
業種 | 宿泊業 |
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