ずっとこの地で生まれ育ったからこそわかる鳥取の魅力を伝えていきたい

城野さんは、生まれも育ちも鳥取県。現在は、自動車関係のお仕事をしていらっしゃいます。

以前、道の駅物産館での商品の販売や開発にも携わった経験から、鳥取県で事業をしたいという思いが強くなったそうです。鳥取県の物産だけでなく、兵庫県の業者の方とも連携し、商品の開発などもされたとのこと。

「鳥取県は人口が減っていてさらに高齢化も進んでいる。健康上、店をたたむ方も多いでしょう。ただ、売るものや売り方次第では人が集まるのだと道の駅で働いていた頃に実感したんです」

事業をしてみたい思いは以前からあったそうですが、人口の少ない鳥取県でも人が集まるイメージが湧いたことで、自らが事業を行うことに前向きになったそうです。鳥取県の食や自然を多くの人に知ってほしい思いが強まり、本格的に事業承継に興味を持ち始めたとのこと。ご自身の経験から、事業を通じて鳥取県を盛り上げていきたいという強い意気込みを感じます。

自然豊かな鳥取県の魅力を受け継ぎたい

「鳥取県は海も山もあり、自然豊かなところ。食べ物も豊富で温泉もありますし、受け継いだ伝統や文化が魅力的だなと感じています」

ここで生まれずっと育ってきた自分だからこそわかる地元の良さを発信していきたいと城野さんは熱く語ります。

「今のところ、まだどのような業種や業界がいいかという希望は持っていません。ただ、地元の物産を活かして事業をしたい思いがありますね。これから事業者さんと出会うなかで、状況や条件に応じて柔軟に対応していければと思います」

事業承継で地域を盛り上げる一歩を踏み出したい

「事業承継については、鳥取県のホームページを見ているときに発見し興味を持ちました。転職や起業も視野に入れているなかで、事業承継という選択肢もあるのかなと思い、応募させていただきました」

事業承継は、鳥取県のホームページをご覧になって知ったそうです。（※relayでは、鳥取県と連携して事業承継のサポートをおこなっています）

「自ら事業をしてみたいという思いは、漠然と昔からあります。ですが全くの未経験。事業承継は良い部分を引き継ぎつつ、譲渡者さんにわからないところを聞きやすい点が特長であることから、事業を始める一歩を踏み出しやすいのかな、と感じています。たたむにはもったいない店や事業も多くあるでしょう、そこを拾い上げて地域を活性化できれば一番いいですよね。

また鳥取県には鳥取砂丘をはじめとした観光地がいくつかあります。ただ現状としては、一度の旅行で満足して、二度目があるかと言われると難しいのではないでしょうか。そこをまた来たいと思っていただけるような仕掛けをつくっていきたいですね」

事業を通して「もう一度この観光地に訪れたい」という思いを持つ県外の方が増えればと城野さんは熱く語っていました。

譲渡者さんが築いてきたノウハウや人とのつながりを大切にしたい

「取引業者さんとすでにつながりがあるのは、事業承継の大きなメリットだと考えています。譲渡者さんが築いてこられたノウハウや人とのつながりを教えていただき、今後に活かすことができればいいですね。経営に関してはもちろんのこと、関係各所との関わり方についてもフォローしていただけると助かります」

地域を盛り上げていくというのは、一人でなせることではありません。事業を譲る人、譲り受ける人、そしてそれを取り囲む周りの人々との連携のもと、これからの鳥取を盛り上げていただきたいですね。

（執筆：2024年3月）