大自然の眺望絶景！5万本の花々が咲き誇る「富士ぼたん園」を引き継ぐ後継者を募集！

松尾芭蕉「奥の細道」ともゆかりのある、栃木県大田原市。八溝地域の交通要所である小川湯津上バイパスから山道を登った、地元で「富士山（ふじやま）」と呼ばれる丘陵地に「富士ぼたん園」があります。

約3ヘクタールに及ぶ標高198mの斜面には、毎年春になるとぼたん、しゃくやく、つつじ、しゃくなげなど、約400種50,000本の色とりどりの花々が咲き誇ります。花々の先に広がる八溝の雄大な山並みと展望台から見下ろす町並みは圧巻のひとこと。

この「富士ぼたん園」を運営しているのは、古森幸一さん・玉子さんご夫妻。約30年丹精込めて丁寧に育ててきたぼたん園ですが、ご高齢のため運営を引き継ぐ後継者を募集しています。

SNS映え必至の大絶景！大自然のパノラマと美しい花々

ぼたんやつつじの見頃は4月下旬〜5月中旬。わずか十数日の開花時期に合わせて、古森さんたちは1年かけてボタン園を管理しています。

古森さん「秋に鉢植えして冬を越して、春に花を咲かせて販売します。つつじは全部刈り込んでいるのですが、何千個とありますし冬芽も伸びるので大変なんですよ。普段は妻と2人で管理して、花見の時期になると食堂のパートさん含め人に頼みます。3月と9月には肥料やり、10月頃に苗木を植え11月に剪定します」

 富士ぼたん園オーナー　古森幸一さん・玉子さん

そしてこの雄大な敷地は、古森さんが何もない荒れ山から作り上げたもの。元々古森さんは農業の傍らドライブインや便利屋などを営んでいました。約30年前、農業以外の分野でも積極的に事業を行いたいと買い手がついていなかったこの土地を購入。4年かけて土地を整備し1998年に開園。現在のぼたん園の礎を築きました。

古森さん「ここまで形にするのは相当苦労しました。荒れた土地を開墾して、妻の実家からトラックで約200台分の石を運んできて整備しました。元々は“富士山”っていう地名が気に入って土地を購入したんです。だからこの素晴らしい地名に応じた花をおいたらいいがんぺって、ぼたんを植えたんですよ。はじめはまだ規模が小さかったので、300円の入園料をいただくために、サツマイモなどの農産物をおまけにしていましたね」

景観のよい食堂や運営者が泊まれる部屋もまとめて引き継ぐことが可能

富士ぼたん園には、見晴らしのよい食堂もあります。景色を目的に来る方も多くいるのだとか。

古森さん「見晴らしがいいので、ここで食事をして1時間くらいおしゃべりしに来たりとか。調理師免許も持っているので、竹山の筍を掘って筍ご飯にしたり、あんころ餅を名物として作っていました。あんころ餅はものすごく売れました。繁忙期は7〜8人パートさんに入ってもらってます」

見晴らしが人気の食堂。この展望を目当てに訪れる人も

引き継ぎを希望する方は、食堂や運営者が泊まれる部屋をまとめて引き継ぐことが可能です。（※土地は賃貸となります）

古森さん「ぼたん園としては形が完成しているので、これから手を入れる必要はほぼないと思います。これだけ作ったものをゼロにする人よりも、若くて田舎暮らしが好きな人、花や自然が好きな人で、ぼたん園を活かしながら引き継いでくれる人が良いです。できれば石碑も残してほしいです。

希望する方には栽培のアドバイスもできますが、引き継いでくれた人に運営は任せます。引き継いだ人が自分で考えて、新しい取り組みもしてくれるといいですね。近くには市の運営している温泉もあり、広い駐車場と敷地もあるのでぼたん園と平行してキャンプ場の運営なんかもいいかもしれません。景色がいいので食堂を活かして飲食店やカフェを運営することもできると思います」

“きれいだったよ”の声が励みになり続けた

古森さん「シーズン中の景色は圧巻です。那須の別荘地や茨城、埼玉、千葉などからもお客様が訪れます。外から来た人はこの大自然のすごさに感動してね。“感動した”と涙を流す人もいますし、“きれいだったよ”“いいところだ”と言ってくれる人がいる。それが励みになり続けています。

昨年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、お客様が減ってしまって。そしたら地元の新聞が一面記事に載せてくれたんですよ。その効果で5000人くらいお客様がいらっしゃいました。地域に支えられてここまでやってこれました」

すでに事業としても観光地としても完成度の高い、富士ぼたん園を引き継げる今回の募集。SNSで流行が作られていく昨今、可能性が大きく広がりそうです。古森さんが築いたこの場所を引き継ぎ、独自の展開を探ってみませんか？

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