新潟市秋葉区にある花木生産と卸の「佐藤香樹園」が後継者を募集！

新潟県新潟市の秋葉区小須戸（こすど）。信濃川の河川舟運で栄え江戸時代は長岡船道の船着場があり、現在も町屋など古くからの街並みが多く残っています。

その小須戸にある「佐藤香樹園」は、60年以上花木の生産と卸を行なってきた花木生産農家です。この度、代表を務める佐藤さんは、高齢を理由に事業を引き継いでくれる方を募集しています。

祖父から孫に受け継がれた家業

佐藤香樹園は、JR信越本線 矢代田駅で車で約6分。燕市に至る県道127号に面しており、あたりはのどかな田園風景が広がっています。佐藤香樹園は、佐藤さんの祖父が開業し、子へ孫へと3代に渡って引き継がれ、現在に至ります。

現在は花木の生産と卸を行なっており、約1ヘクタールの敷地に11棟のビニールハウスが立ち並び、主に薔薇、菊、柑橘類などを生産。ハウスの中には暖房設備なども整えており、11棟のハウスと除草剤を撒くための散布機の譲渡が可能です。

いま、佐藤さんは3名のパート従業員とともにハウスを守っています。1年を通して仕事をしていますが、暖かくなる3月頃から10月頃までが特に忙しく、冬はハウスの手入れなどをしているのだとか。

佐藤さん「特に夏場は水やりが大変ですね。朝5:30頃から作業をすることもあります。パートさんたちには9:00~16:00で手伝ってもらっています」

年々高齢化が進み、40代や50代さえも「若手」と呼ばれる園芸業界。佐藤さんは70代になり、次第に作業が辛くなってきたと話します。

佐藤さん「私には娘が2人いますが跡継ぎは考えていません。個人・法人問わずに誰かに引き継いでほしい。従業員の引き継ぎは相談の上、従業員の意向も確認しながら相談していければと思います」

ガーデニングブームで需要が高まる

近年のガーデニングブームで花木の需要はあるものの、後継者不足により佐藤さんの同業者も廃業する方が跡を断たないそうです。

佐藤さん「同業者の中には、減反政策で米農家から花産業に転換した人が多数いますが、その方々も高齢で世代交代の時期を迎えています。あと5、6年もすれば花木生産農家の数は大幅に減るでしょう」

しかし、花木生産農家の数が少なくなることで、デメリットだけでなくメリットもあると言います。

佐藤さん「数が減ると生産性は低下しますが、農家同士が手を組んで組織化するなどして、大規模生産に乗り出すことも可能だと思います。今後どのように発展させるかは後継者次第。若い力で業界全体を盛り立ててほしいです」

1ヘクタールの敷地に希望が詰まっている

佐藤香樹園は、県内外の業者と取引をしています。後継者には、これまでの関係を継続できるよう取り計らってくれるとのことなので、販路に困ることはありません。もちろん佐藤さんが培った技術も指導してくれます。

佐藤さん「これまで人に負けない花木を作ろうと奮闘してきました。良いものを作るコツは、選定、肥料やり、挿し木など、一つ一つの作業に適したタイミングを逃さないことです。簡単なことのようですが、それを知らなくては時期を逃してしまいますからね」

佐藤香樹園の可能性は未知数

新潟県内で南方の果物などを育てている農家が大きな収益を上げていることが話題になっています。佐藤さんも、デコポンやレモン、インカナッツなどの花木を育てており、大きく飛躍する可能性を秘めています。

佐藤さん「実験的にナッツの栽培にチャレンジしたり、ヨーロッパの春野菜としても知られるアーティチョークなども栽培しています。どれも、順調に育っていく姿を見ることがすごく楽しいですね。興味がある人にとっては、とても楽しい仕事だと思いますよ」

佐藤香樹園の可能性は未知数。

事業を承継して、ビジネスチャンスを掴んでみませんか？

事業者情報