地元に愛され50年。新潟市秋葉区の和食店「江戸っ子」が後継者を募集！業態変更も可！

新潟市中心部から電車で約30分。秋葉区のJR矢代田駅前に店を構える「江戸っ子」は、お寿司や魚介料理を得意とする和食店です。駅前という立地と家族や仲間と集まるのにちょうどよい広々としたお座敷があることから、長年地域の人々を中心に愛されてきました。そんな地元になくてはならないお店が、後継者を募集しています。

地元の人が集う、大人数が収容できる和食店

「江戸っ子」の創業は50年ほど前。現在、店主を務める星 敦さんのお父さんが始めたお店です。当初は近隣の旧店舗で営業していましたが、宴会の需要が増えたこともあり、2001年に現在地に新たに建物を建設して移転。広々とした座敷を備えた2階建ての店舗となりました。

店主の星さんは元サラリーマン。新潟市内で働いていたところ、父から「後を継いでほしい」と言われて一念発起し、料理の世界へ飛び込みました。

星さん「昔は飲食店も景気が良かったしね。料理は父について働きながら学びました」

新潟市内とはいえ、郊外のベッドタウン的な秋葉区には、何代にもわたって暮らしている人が多いほか農業なども盛んで、お店を訪れるのはほとんどが地元のお客さんです。ふらっと食事や飲みに来る人もいれば、会合や法事など大人数での宴会に利用する人も。忙しい時には昼も夜も宴会が入る盛況ぶりで、寝る間もないほどだったそう。料理のほか仕込みやお客さんの送迎も自らこなし、店を切り盛りしてきました。

引き継いですぐに営業可能。業態変更も歓迎！

そんな星さんが事業承継を意識したのは、商工会の方から提案されたことがきっかけといいます。

星さん「“いますぐに”と考えているわけでもないんだけどね（笑）。かといって、後継者がいるわけでもないし、やるだけやってみてもいいかなと気軽な気持ちで募集してみました」

そのため、急いで引き継ぎたいわけではないですが、良い縁があれば前向きに考えたいとのこと。たとえ事業承継した場合でも、承継者と折り合いがつけば一緒に働くことも視野に入れています。

また、飲食が未経験でも、やる気があれば、星さんのもとで働きながら料理を学ぶ道もあります。

星さん「承継するものは、土地以外の全部を考えています。店舗部分の建物のほか、調理器具や冷蔵庫などの備品、食器、送迎用のバスもありますよ」

もし飲食店ならば、そのまますぐに営業できるほど設備は十分。エアコンや冷凍庫は昨年買い換えたばかりで新品同様です。さらに厨房は数人で調理をしても余裕がある広さ。星さんは、「和食にこだわらず、ラーメン屋でもカフェなど、好きな業態にして構いません」と話します。

星さん「いっそのこと、飲食以外に利用するのもいいかもしれません。壁などを取り払えばワンフロアで広々使えるので、介護施設なども良いのではないでしょうか」

2階は50人以上を収容できる和室や、専用のトイレもあるため、適度に間仕切りするなど工夫すればゲストハウス的な使い方もできるかもしれません。

星さん「屋号やメニューなども残してほしいことは特にないので、自由に変えてもらって構いません。ただし、長年地元の人の集まる場となってきたので、その役割は変えないでほしいかな」

お客さんからの「なくなったら困るよ」という言葉に支えられて営業を続けてきた星さん。お店の持つ使命はそのまま受け継いでほしいとのこと。

新たなアイデアで人の集う場を作ってほしい

客商売の面白さを、「いろいろなお客さんと話せること」と語る星さんが、お店を続けてきて良かったことのひとつはお客さんとの“出会い”だと言います。

星さん「職業はもちろん、世代もさまざまな人が来ますからね。それは普通の仕事では味わえない、この仕事ならではの醍醐味だと思います」

星さん「とにかくお客さんに喜んでもらいたかったからね。値段も安いし、薄利多売でやってきたけど、新しいやり方でお店を盛り上げてくれる人がいたら心強いね」

駅近の立地の良さと、長年にわたり地域の方と築いてきた信頼関係は「江戸っ子」の財産。それを生かし、次の時代へとつないでいってくれる後継者を募集しています。